2018年02月14日

羊の木

吉田大八監督は、邦画のなかでも注目している一人。映像、演出、脚本とも質の高さはさすがで楽しめましたが、ラストの大技は好き嫌いがわかれるかも。

 作品情報 2017年日本映画 監督:吉田大八 出演:錦戸亮、木村文乃、松田龍平 上映時間:126分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2018年劇場鑑賞35本目



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 【ストーリー】
 北陸の過疎の町、魚深市の職員、月末(錦戸亮)は上司から極秘のプロジェクトを命じられた。過疎対策として仮釈放中の殺人犯6人を市の住民として受け入れるのだ。月末は周りの人に彼らが元殺人犯とばれないようにするとともに、彼らが問題を起こさないか監督しなければならなかった。

 6人は元暴力団で敵対組長を殺した老人の大野(田中泯)、DV男をあやめてしまった栗本(市川実日子)、絡まれた相手を過剰防衛で死なせてしまった宮腰(松田龍平)とさまざまな過去を持つ。そのうちの一人、福祉施設で働く太田(優香)が、月末の父(北見敏之)と親密になり、月末は気が気でない。さらに月末が片思いをしている同級生の文(木村文乃)が宮腰と仲良くなり…

 【感想】

 平凡な町に投げ込まれた6人の元殺人犯。犯罪者の社会復帰が難しいという現状もあり、町民には彼らの素性はあかされず、市役所のごく一部の人間と秘密を共有しています。その6人も、田舎町にきたのをいいことに再び犯罪を起こそうというクズ(北村一輝が好演!)から、人生をやりなおして新たにスタートをきりたいもの、罪を悔いているものまでさまざまです。

 また受け入れる方も、彼らに親しい人ほど、うすうす訳ありであることに気づきますが、そのときにどんな態度をとるかもさまざま。主役である月末ですら、同年代で友人となった宮腰に文が思いを寄せているとしったときに、感情的になってしまう。人の善悪というのは一筋縄でいかないことがわかります。さらに田舎町の閉塞感が全編を漂います。

 お話の世界でなくて実際に自分のすぐそばに元殺人犯がいたらどう思うのかということも考えさせられました。おっかなびっくり、でも彼らの社会復帰を助けようと思っている月末も、心のどこかで恐怖心をかかえています。同時に幼なじみでもっとも近いはずの文の心の中すらわからないのだから、人間は難しい。

 物語では意図的、偶然にさまざまなアクシデントがおき、再犯したのではと疑われることもあります。だれが改心しているかしていないか、途中までは観客にもわからず、なかなかうまい構成です。終盤はその分いっきに進みますが、やはりクライマックスがそれまで緊張した分
笑いたくなるような絵作りで、これは意図的なのかそれても予算の関係なのか悩ましいところ。

 錦戸、木村のペアは、普通通りの演技でしたが、6人の元殺人犯がそれぞれすばらしい。松田の普段から感情が表面にでず何を考えているのかわからない不気味さ、田中の数々の修羅場をくぐってきたすごみ、優香の過剰な色気など、よくわかってる配役だと思いました。脇役に至るまで下手な人がいないと気持ち良くみられます。
posted by 映画好きパパ at 07:33 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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