2018年03月09日

リバーズ・エッジ

 1990年代の岡崎京子の伝説的な漫画を行定勲監督が映画化しました。正直、早熟メンヘルサブカルの高校生たちの内輪受けという感じで話しに乗れないうえに、二階堂ふみが脱いだことでほかのことが吹っ飛んでしまいました。

 作品情報 2017年日本映画 監督:行定勲 出演:二階堂ふみ、吉沢亮、上杉柊平 上映時間:118分 評価★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ渋谷 2018年劇場鑑賞56本目



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【ストーリー】
 1990年代、女子高生のハルナ(二階堂ふみ)は、彼氏の観音崎(上杉柊平)にいじめられていた山田(吉沢亮)を助け、そのお礼に山田の秘密の宝物を教えられる。それは、学校そばの河原にある死体だった。死体のことをしるのはほかに後輩で摂食障害のモデルのこずえ(SUMIRE)だけで、3人は秘密を共有する仲間意識が芽生えていった。

 山田はゲイであることを隠して、同級生のカンナ(森川葵)と付き合っていた。だが、ハルナと山田の急速な接近に、観音崎やこずえは2人が付き合っているのではと疑い出す。

 【感想】
 家庭環境やいじめなどで少しずつゆがんだ高校生たちの人間劇といえば聞こえはいいけれど、制服がない高校のうえ、性交渉、喫煙、麻薬と平気で行っており、いずれも20代の出演者が高校生にみえず、何をしているのかと冷ややかな感じ。唯一、森川葵だけだ、メンヘルの入った恋に恋するだけの空っぽの女子高生にみえたぐらいかな。

 「山田孝之のカンヌ映画祭」で長澤まさみが脱がない理由について、「自分が脱いだら映画の内容よりも、脱いだことばかり注目される」と話していたけど、本作は二階堂が脱いだ瞬間、そちらに目がいってしまいます。均整のとれた非常に美しい体で、眼福といっていいのですが、印象があまりにも強くて、その後の話が印象の薄いものになってしまいました。

 また、行定監督は、要所要所で登場人物にインタビューするフェイクドキュメンタリーの手法を使っていましたが、正直、効果的とは思えませんでした。高校生の自殺を取り扱った「明日、君がいない」(2006、オーストラリア)という映画で、同様の手法をとっており、こちらの場合、だれが自殺したのかという謎あての要素もあり、非常に効果的だったのですが、本作は、インタビューによって、映画のストーリーが虚構にみえてしまいました。

 とはいえ、ハルナだけでなく、彼女の親友のルミ(土居志央梨)と観音崎の激しい性交渉の場面もあり、青春のゆがんだ衝動がそういうふうに行っているのか、というのは興味深かった。また、出会いと別れというのがあっけないというこの年代特有の距離感もうまくつかめていたのではないでしょうか。
posted by 映画好きパパ at 06:49 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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