作品情報 2017年日本映画 監督:かなた狼 出演:井浦新、成田凌、紗羅マリー 上映時間:128分 評価★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ渋谷 2018年劇場鑑賞79本目
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【ストーリー】
2008年、新宿のぼろアパートに同居する草太(井浦新)と楽人(成田凌)の二人組。大麻の密売でその日暮らしの生活をしていたが、赤く髪を染めたツンツン頭とタトゥーだらけの楽人はかたぎには見えなかったが、天真爛漫の気のいい男だった。
ところが商売で思いがけないトラブルが起き、さらに楽人が恋に落ちたシングルマザーの月海(紗羅マリー)は麻薬中毒だったため、草太たちはヤクザの八田(津田寛治)に目をつけられて、命の危機にさらされてしまう。
【感想】
序盤は下手うまなアニメが象徴されるように、いかにもこれわかるだろうという感じが伝わってきて、独創的な作品に取り組もうというのはわかるのだけど、2人のだらけた友情というのもさして関心が持てず、ぼーっとみてました。
中盤、ヤクザとのトラブルが表面化してからは津田寛治の楽しそうな腐れ外道ぶりに目が行きます。一見、自由に見えている楽人が、月海と幼い連れ子のティダ(名倉央)との生活を守るために、しだいに八田の悪質なビジネスに絡み取られていく様子はなんともやりきれなさを感じます。しかも、楽人の幼いころ受けた虐待とかも浮かび上がってきて、ダウナーな感じに。
エロとバイオレンスにもきっち向き合っており、ヤクザ連中の痛めつけ方は、韓国映画風の本当に痛そうな感じ。また、エロはちょっとストーリー的に意味が薄いではというようなシーンでもそれなりに有名な人が脱いでいたりして、小さくまとまっている多くの邦画へのアンチテーゼなのかもしれません。ただ、原作通りかもしれませんが、終盤の展開はせっかくとんがった物がまとまってしまったような気がしてなりません。前半、中盤、終盤で全く受ける印象が違ってしまうため、ちょっとザラザラした違和感が残り、まあ、個人の好みによるのかな。
井浦の怪しげな関西弁と成田の派手な髪型に目がいきますが、やはり成田の一見豪放、でも繊細といった演技はよかった。紗羅マリーも映画は初挑戦なのか、初々しさが感じ取られました。エピローグのアニメふうのオチは狙いすぎかも。
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