作品情報 2018年日本映画・アニメ 監督:矢嶋哲生 声の出演:松本梨香、大谷育江、芦田愛菜 上映時間:100分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2018年劇場鑑賞168本目
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【ストーリー】
年に1度の風祭りが行われているフウラシティ。今年も祭りの時期にさまざまな人が集まっていた。世界一のポケモンマスターを目指すサトシ(声・松本梨香)と相棒のピカチュー(大谷育江)、父親を亡くした姪のリリィ(水瀬いのり)を励ますためホラばっかりふく中年男カガチ(大倉孝二)、入院中の弟リク(中川翔子)に頼まれレアポケモンを探しに来た女子高生リサ(川栄李奈)、国内随一のポケモン研究者ながらコミュニケーション障害に悩む青年トリト(濱田岳)、人もポケモンも大嫌いな老婆ヒスイ(野沢雅子)、そしてフウラシティ市長(山寺宏一)の娘で、ある秘密を抱えている少女ラルゴ(芦田愛菜)。
年齢も性別もばらばらな彼らが、町がとんでもない危機に、ポケモンと協力しながらたちむかう。
【感想】
みんなの物語とあるように、ゲストキャラそれぞれは心に悩みや人としての弱みがあるごく普通の人たち。カガチは口では大きなことをいうものの、行動は空回りばかり。リサはけがでやめた陸上のことがトラウマになっていて、トリトは自己嫌悪が強すぎて、周りを信じることもきちんと向き合うこともできない。ヒスイは過去の自分を悔いて、二度と親しいものを作りたがらず、ラルゴは母親がおらず、父親も忙しく、寂しい生活を送っている。
そんな人たちが、ポケモンと出会い、さらに、互いと知り合ってともに難題に立ち向かうことに人間的に大きく成長していく。それはいくつになってもかわらない、というまさに胸熱な展開で、子供だけでなく、大人が見ても「みんなの物語」というタイトルに深く納得するでしょう。サトシやロケット団といったレギュラー陣があくまでも狂言回しにとどまっているのが、僕のような一見さんでも見やすくしています。
また、特殊能力をもっているポケモンたちが、時には敵対することがあっても、人間と共生することで、社会をもっとよくしていこうという理想主義的なところも気に入りました。ポケモンは架空の動物だけど、僕もイーブイがほしいよ。
物語のスケールも大きいし、フウラシティというちょっと洋風だけどいかにもこんな町がありそうな設定もいいし、登場するポケモンたちと人間の関係も考えさせられるし、本当に楽しめました。エンディングロール後にはおまけ映像もあるので、お見逃し無く。
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