2018年08月07日

少女邂逅

 10代の少女の悩みを、年齢の近い23歳の女性監督が描いたせいか、思い入れが強く、何とも評価しがたくなっています。ウェルメイドにしない演出が賛否両論わかれるのでしょうね。

 作品情報 2018年日本映画 監督:枝優花 出演:保紫萌香、モトーラ世理奈 上映時間:101分 評価★★★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館 2018年劇場鑑賞178本目

 【ストーリー】
 群馬の田舎の女子高生、ミユリ(保紫萌香)はいじめをうけていた。偶然見つけた蚕の芋虫をツムギと名付けてかわいがっていたが、それもクラスメイトに捨てられてしまう。ストレスから、緊張すると言葉をしゃべれなくなる場面緘黙症になっていた。

 翌日、東京から紬(モトーラ世理奈)が転校してくる。不思議な雰囲気をもった紬は、ミユリのとまどいを気にせず、どんどん話しかけてくる。




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 【感想】
 女子高生ならではの世界というのは、ちょっと入りにくい感じがしますし、枝監督が画面の二分割や、少女的の内面を幻想的に撮ろうとするなど工夫を凝らしているので、ちょっと距離を感じてしまいました。リアルさを狙っている音声、脇役の演技も、聞き取りずらいところもありました。

 女子高生のいじめを取り上げた「ミスミソウ」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」と立て続けに観ているのですが、本作のいじめシーンは正直とってつけたよう。まあ、実際には些細なことがきっかけでいじめに走るのでしょうけど、それほどしんどさはありませんでした。地方の閉塞感も言葉では言うけれど、「ミスミソウ」のような地方ならではのおぞましさはそれほどなかったし。それゆえに、物足りない気もしました。

 ただ、それは制作側の狙いなのでしょう。紬の積極性にとまどいながらかわっていくミユリ。紬に髪型をアップにしてもらっただけで、いじめグループとは別のグループと友達になれます。このへんのさりげなさというのも女子高生の日常なのかもしれないし、特殊な二人の世界が一般のグループにはいることで微妙に関係が変化していくというのまた日常なのでしょう。

 その日常の部分を丹念に描くからこそ、幻想的というか内面心理の発露を効果的にみせようということなのでしょうけど、ただ、その部分がちょっと観念的すぎたかなあ。蚕と糸を紡ぐことに象徴させるのはともかく、人生経験のあるおじさんからすれば、そんなに人生は大変じゃないというか、思い詰めなくてもいいよといいたいのですけど。

 終盤になるとミユリと紬の物語における立ち位置が変化します。紬の父親(松浦祐也)がワンシーンだけでてくるのですが、こういうのをみると娘と父の関係の難しさを、僕自身幼い娘がいるだけに考えさせられてしまいました。
posted by 映画好きパパ at 06:41 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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