2018年08月25日

タリーと私の秘密の時間

 女性向けの作品という宣伝をされていますが、いや、すべての男性にこの映画をみて、母と妻の大変さを実感してほしいものです。中盤の違和感が終盤につながる伏線の張り方も素敵でした。

 作品情報 2018年アメリカ映画 監督:ジェイソン・ライトマン 出演:シャーリーズ・セロン、マッケンジー・デイヴィス、ロン・リヴィングストン 上映時間:95分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズシャンテ 2018年劇場鑑賞193本目 



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 【ストーリー】
 臨月の女性マーロ(シャーリーズ・セロン)は大きなお腹をかかえながら二人の子どもの世話や家事で大忙し。夫のドリュー(ロン・リヴィングストン)は悪い人ではないが、仕事が忙しくて家のことはマーロにまかせっぱなし。さらに小学生の長男、ジョナ(アッシャー・マイルズ・フォーリカ)が発達障害気味で、マーロのストレスはたまるばかり。

 無事女の赤ちゃんが生まれたけど、ドリューは相変わらず育児を手伝わず、学校からはジョナのことで呼び出しが。育児ストレスもあって、掃除、食事といった家事はおざなりになり、家はゴミ屋敷に。ダウン寸前の彼女は夜だけ子守をしてくれるナイトシッターの存在を知り、依頼する。やってきたシッターのタリー(マッケンジー・デイヴィス)は若いにもかかわらず、家事も育児も完璧で、マーロは久々に安寧の時間を過ごす。だが、タリーにはある秘密があった…

 【感想】
 僕自身が良い夫かどうかはさておき、ドリューの無神経さは同性の僕からみてもイライラしっぱなし。悪気がないだけ始末におえません。例えば、マーロがくたくたになって寝室に戻ると、ドリューがヘッドホンをしながら、テレビのシューティングゲームをしています。夫からすれば、妻が疲れているから音がしないようにヘッドホンをつけてるんだろうけど、そうじゃなくて、育児を手伝えよ。さらに、出張から帰って、疲れ切ったマーロが冷凍ピザをチンしただけの食卓をみつけて「冷凍ピザか」と一言。

 マーロが仕事を休んでいるため、家計が苦しく、ドリューの猛烈サラリーマンぶりがないと自分たちの生活が成り立たないことを、賢いマーロはわかっています。だから、文句をいえずに、ゲームをする夫を放心したようにながめるだけ。でも、仕事がいくら忙しくても、妻がほとんどダウン寸前だったら気づいて助けるのが夫の勤め。また、子どもも小学生になったのなら、もっと家事手伝いをすればいいのにと思えるのに、ジョナだけでなく姉のサラ(リア・フランクランド)もまったく手伝いをしません。

 もちろん、夫が悪いのだけど、結局、何でも抱え込んでしまって、文句もお手伝いも頼めないマーロも、自分で自分の首を絞めているところがあります。そこへ、年齢の差に関係なく、家事、育児ができるうえ、マーロの心の空洞にもすっと入るタリーが登場するわけで、このあたりは、拍手を送りたくなりました。

 ちょっと首をかしげたくなるのは中盤、母親になっても夫に夜の生活をしてほしいのに、何も言えないマーロにたいして、タリーがとった行動。勘のいい人ならここでわかるのかもしれないけど、僕は違和感ばかりがもやもやしました。後から振り返ると結構ヒントはあるのだけど、謎解よりもこの作品が伝えたかったのは、家事、育児は家族みんなのもの、そして、なにもかも一人で抱え込んで完璧を求めるのではなく、足りないところがあるにしてもみんなでわかちあおうというメッセージなのでしょう。謎解きは賛否両論あるみたいですけど、そもそも家族のあり方がどうなのかというところの視点にたった、素晴らしいファミリー映画だと思います。

 なんといっても、作品ごとに体型から雰囲気からまったく変えてしまう天才、シャリーズ・セロンの存在がすごすぎる。最近みたのが「マッドマックス 死のデスロード」「アトミックブロンド」といった女戦士ばかりだったから、ぶよぶよの体で家事育児に疲れ切ったマーロ役にはびっくり。ダブルかもしれませんけど授乳シーンもしっかりありましたし。とにかく家庭のある人もない人も、家族のありかたを考えるためにみてほしい作品でした。
posted by 映画好きパパ at 07:31 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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