2018年09月13日

泣き虫しょったんの奇跡

 史上初めて、将棋の奨励会を退会後、アマチュアからプロになれた瀬川晶司五段の実話を、自分も奨励会員だった豊田利晃監督が映画化しました。将棋への思い入れが詰まっていますが、ちょっとあっさり風味だった気もします。

 作品情報 2018年日本映画 監督:豊田利晃 出演:松田龍平、野田洋次郎、國村隼 上映時間:127分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2018年劇場鑑賞205本目 



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 【ストーリー】
 将棋が好きで小学校5年生の時にプロ棋士になる夢をもったしょったんこと瀬川晶司(松田龍平)。夢を追うことを応援してくれた両親(國村隼、美保純)、地元の将棋会館の席主(イッセー尾形)、小学校の時からの親友で将棋のライバルの鈴木悠野(野田洋次郎)らの支えもあり、中学生のときにプロの養成所である奨励会に入った。

 だが、奨励会は26歳になったら強制退会させられ、プロになれるのは5人に1人もいなかった。ライバルたちの悲喜こもごもの様子をみるなか、晶司もついに年齢制限にふれてしまう。それは、プロになる夢を絶ちきられることだった。やがて…

 【感想】
 瀬川が実名、ニュースででてくる羽生、谷川だけが実名ですが、あとは全部仮名です。それでも久保王将らプロ棋士が大量に出演、神吉宏充七段は自分自身の役なのに神田というふうに名前が変わっていたりと、将棋ファンからは突っ込みがいろいろ入っているようです。それでも豊田監督のこだわりがあり、駒の打ち方などは将棋マニアがみても納得できるそうです。

 自伝をもとにしているので、基本的に周囲は良い人ばかりなのですが、中でも小学校5年のときの担任鹿島沢(松たか子)と両親が、ずっと夢を追いかけ、何かに真剣に取り組むことが偉いと晶司を支えてくれたのが大きい。人生1度だけなんですから、自分の納得のいく生き方ができればこれほど幸せなことはないし、子どもにとって身近な親と教師が、へんに現実をみさせようとしなかったというのはうらやましい限りです。

 さらに、小学校からのライバル、悠野をはじめ、人生の折々で出会うライバルたちも晶司を鍛えてくれます。将棋だけでなく、スポーツ映画全体にいえるのですが、スーパーヒーローが主人公なわけです。この映画は本人も挫折していますし、奨励会で挫折する仲間たちも暖かく見守っています。このへんは豊田監督ならではの思いなのでしょう。

 ただ、将棋のことをしらないと分からないシーンも多く、例えば晶司のプロ復帰を後押しする藤田(小林薫)という人物が出てくるのですが、彼が何者かわからない。また、もっとプロ復帰への困難を描くかと思いきや、すーっと話が進んでしまい、知識がないこちらとしては、あれ?と思うこともありました。そもそも、プロ入り後も瀬川五段はタイトル戦に絡むような強さはみせていないし、あの将棋への思いはどうなのかと突っ込みたくなりますが。

 監督の力なのかプロデューサーなのかしりませんが、妻夫木聡、藤原竜也ら主演級のキャストをカメオのように使う豪華ぶり。話のテンポが良すぎる分、こういうスターがどこにいるのか探すのも面白い。染谷将太が「3月のライオン」「聖の青春」に続き、将棋映画に3作連続ででているというのには笑いました。それでも、こうした豪華出演者を惜しみなくつかっていても、松田龍平のあの独特の感覚が吸収してくれるようで、相変わらず味わい深い演技となっていました。

posted by 映画好きパパ at 07:19 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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