2018年09月19日

ポップ・アイ

 象とおっさんのロードムービーという奇抜な予告篇にひかれていきましたが、うーむ微妙。タイにはいったことないこともあり、おじさんにも今ひとつはまれませんでした。

 作品情報 2017年タイ、シンガポール映画 監督:カーステン・タン 出演:タネート・ワラークンヌクロ、ペンパック・シリクン、チャイワット・カムディ 上映時間:102分 評価★★★(五段階) 観賞場所:渋谷ユーロスペース 2018年劇場鑑賞210本目




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 【ストーリー】
 バンコクに住む初老の建築家タナー(タネート・ワラークンヌクロ)は、かつては一流建築家として脚光を浴びていたが仕事もなくなり、妻のボー(ペンパック・シリクン)とも倦怠期。さえない日々を送っていた。
 ある日、街角で象使いに連れられている象をみて驚いた。タナーが子どもの頃、田舎の村にいて一緒に育った象ポパイではないか。衝動的に象を飼ったタナーだが、家に象の置き場はなく愛想を尽かしたボーは家出。タナーは故郷の田舎にポパイを連れて行って放そうとするのだが。

 【感想】
 タイに象使いがいるというのは聞いていましたが、町中をのさのさ象が歩いているというのは何ともシュールな風景。いったいタナーがいくらで象を買ったのかしりたいところですが、子象のころから人間になれていると暴れないのですかね。町の人も普通に受け入れているし、何より、映画のトップクレジットが象(ボン)なのですから、日本では考えれません。

 そのタナーですが、一流建築家というくせに人生に疲れ切っているか抜けています。ポパイをスーパーのカートに鎖でつないで買い物をしているうちに、ポパイに逃げられるし、自分の庭で象を飼っていたら、空いている窓からポパイが入ってくるし、こんなに抜けさくできっちりビルを建てられたのかと観ているこちらが不安になってしまうほど。まあ、だからこそ次から次へとトラブルが起こって映画になるのでしょうけど。

 タナーが老いを実感するのは、急速に経済や風習が発展した社会についていけない人々の象徴ともいうべき感じ。いかにも高僧にみえそうな坊主がタナーが現金をもっていないとしると、クレジットカード払いを要求するところは何ともいえないシニカルさがあります。また、ちょっとHな場面もあって、タイ映画もこういうシーンをするのかと意外にも思いました。

 それでも、善人悪人かかわらず、どっかのんびりしているというのはいかにもタイ映画。監督自身がすべてのキャラクターを愛おしく思っているのかもしれません。タネート・ワラークンヌクロは人気歌手で映画初出演ということですが、スターオーラをまったく感じさせないベテラン俳優というかんじ。そしてなによりVIPはこれまた映画初出演の象のボンでした。それにしても象を飼って一緒に育つってどんな感じなんでしょうね。 
posted by 映画好きパパ at 07:49 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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