作品情報 2017年中国、香港映画 監督:ワン・ラン 出演:シュイ・ルー、ポン・ユィチャン、リュー・イヨンシー 上映時間:103分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:新宿シネマカリテ 2018年劇場鑑賞229本目
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【ストーリー】
中国の音楽学校で、伝統音楽部はクラシックを習う西洋音楽部から古くさいとバカにされ、対立していた。楊琴を習う女子生徒のジン(シュイ・ルー)は、格好の良いピアニストのワン先輩(ルオ・ミンチエ)に恋心を抱いていた。そのためには中国の伝統音楽の良さを見せつけようと、幼なじみのオタク男ヨウ(ポン・ユィチャン)をたきつけ、伝統音楽バンドを結成しようとする。
だが、ヨウ以外はだれも相手にせず、困ったジンは、アニメオタクの婦女子シャオマイ(リュー・イヨンシー)たちのグループ4人に、フィギュア人形をギャラとして払う代わりに、バンドに参加するよう頼む。やがて、伝統音楽の楽しさに気づいたメンバーたちだったが。
【感想】
秋葉原を舞台にすれば完全に邦画として成り立つシチュエーション。シャオマイたちは日本のアニメのファンでもあり、コスプレにはまった美少女たち。それぞれ、オタクの心を打ちそうな性格とコスプレをしています。メガネでださいジンもヨウも、メガネを外してきめれば、完全な美少女とイケメン男子です。さらに、ドSのワン先輩とジンのライバルで高飛車な美少女バイオリニスト、ヨウアン(チェン・ユィシー)とキャラクターも完璧。中国映画でこんな王道な萌え系美少女ばかりでてびっくりです。彼女たちが猪突猛進のジンに引きずられて、引きこもり状態から世の中に飛び出すというのも、爽快でした。
また、学校内での音楽対決はもとより、日本のアニメイベント会場のような場所での演奏で、観客が日本同様法被とサイリウムを振って応援したり、動画サイトで熱烈な応援コメント、実況コメントが流れたりと、中国のオタク文化も日本と変わりない、とすごい意外な気がしました。
映画自体もすごくテンポがよく、挫折→友情、努力→仲間割れ→再結集でライバルと対決というオーソドックスな展開が小気味よい。また、周囲や家族からもバカにされていた伝統音楽が、彼女たちのバンド「2.5次元」の活躍でどんどん見直されていくという成功ストーリーも気持ちがいいです。やはり中国でもオタクはスクールカーストの下の方なんでしょうかね。その底辺たちが一致団結して、意地悪な上層カーストに対抗するなんて、本当に王道の青春映画でした。意地悪な校長がぎゃふんといわされるのも、日本の青春映画そっくり。
音楽も中国の伝統音楽はあまり聴いたことがないのですが、現代風にアレンジされたポップな感じはノリノリですし、なんと楽曲は 中島美嘉が提供しているとか。これは日本人にとっても、なじみ深いわけです。とにかく主役たちの美少女、イケメンぶりを観るだけでも料金を払う価値はありますが、個人的なお気に入りは美人でパッツン髪のライバル、ヨウアン。中国・香港映画らしい、ラストのNGカット集でも、キュンとさせる行動をとっています。ただ、NGカット集のあと、まったく本編と関係のないPVが始まったのはすごい不思議でしたが…。
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