2018年11月02日

スモールフット

 ヒマラヤの奥地に住むビッグフット、イエティ(雪男)と人間(スモールフット)の未知との遭遇をコミカルに描いたアニメ。異文化、異人種への寛容を説き、教条的な宗教へ反発するというのは最近のアメリカアニメの流行なのかもしれません。

  作品情報 2018年アメリカ映画アニメ 監督:キャリー・カークパトリック 声の出演(日本語版):木村昴、宮野真守、早見沙織 上映時間:96分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2018年劇場鑑賞257本目 




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 【ストーリー】
 人類から隔絶されたヒマラヤの高山の奥にある村でイエティたちは楽しく暮らしていた。山の中腹には雲があり、その下には何も無く、スモールフットは作り話であると彼らは信じていた。ところが、イエティの若者、ミーゴ(声・木村昴)は村はずれの崖で飛行機が墜落し、パイロットを見つける。それは存在しないはずの生き物スモールフットだった。

 ミーゴは村に帰ってそのことを告げる。だが、村人たちが現場へいくと、飛行機は崖から落ち、パイロットもパラシュートで脱出しており、何も証拠はなかった。うそつき呼ばわりされて村から追放されたミーゴは、スモールフットを探しに、下界へ向かう。一方、アメリカの動物番組のホスト、パーシー(宮野真守)は、このまま低視聴率だと番組が打ち切られる危機にあった。ヒマラヤでイエティを見つけたとの偽番組を作ろうとしたパーシーは、本物のイエティのミーゴと出会ってしまい…

 【感想】
 子ども向けのアニメですが、イエティたちの世界観がしっかりと作られているところが魅力です。イエティたちは世界は自分たちの村だけで、雲の下では巨大なマンモスが山を支えているといった神話をストーンに書き込み、絶対真理の掟として信じています。しかし、ミーゴや彼が憧れる女の子のミーチー(早見沙織)ら一部の若者は、目の前に見えることが真実で、掟が間違っているのではと疑います。

 一方、もともとは自然保護に力を尽くそうと志していたパーシーは商業化の波に押されて、やらせに手を染めようとします。本人は番組が打ち切られたら自然保護をPRできないからと割り切ってやらせをしようとするけれど、どんないいわけでも悪いことに手を染めたらいけないことがおきる、ということをわかりやすく説明します。

 イエティと人間は言葉が通じず、最初はともに誤解をします。しかし、イエティの村に連れて行かれたパーシーは、スマホゲームを見せたりして、彼らと打ち解けます。ところが、村長のストーンキーパー(立木文彦)は、村の重大な秘密をパーシーに告げます。目的が正しければ、いけないことをしていいのか、というパーシーの写し絵のような展開がここで繰り広げられます。

 現実でも、真実を告げるのはよくないとか、小悪に目をつぶるとかいったことはあるでしょう。アニメだから理想論に見えるかもしれません。でもミーゴもパーシーも、それが正しいのかどうかを必死で考え、周囲とも衝突しながら一つの結論を出していきます。さらに、異文化を排斥することはどうなのかといった、現代の欧米を混迷される重要なテーマにもつながっていきます。

 といっても、ギャグもたっぷり、歌もたっぷりで、小難しい話に陥ることはありません。イエティたちのおおらかな世界はある種のユートピア。気楽に見ながらも、底流にある深刻な話にも目を向けられるといううまいつくりになっています。また、声優陣がプロの声優で固められているのもいい。上映館は少ないですが、意外にお勧めの逸品です。
posted by 映画好きパパ at 06:58 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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