2018年11月18日

ボヘミアン・ラプソディー

 英国の伝説的バンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの伝記映画。とにかく音楽が素晴らしく、ラスト21分は宣伝文句通り、音楽映画史に残る名シーンでした。

 作品情報 2018年イギリス、アメリカ映画 監督:ブライアン・シンガー 出演:ラミ・マレック、ルーシー・ボーイントン、グウィリム・リー 上映時間:135分 評価★★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2018年劇場鑑賞276本目



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 【ストーリー】
 1970年代、アフリカ・ザンジバルで生まれ、イギリスに移住した移民の子ファルーク・バルサラ(ラミ・マレック)は「パキ」とバカにされながらも、ブライアン・メイ(グウィリム・リー)、ロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)とバンドを組む。

 ファルークはフレディ・マーキュリーと名乗り、クイーンと名付けたバンドは個性的なメンバーがぶつかりあいながら作る創造的な楽曲で、世界的なバンドに成長する。一方、デビュー当時に知り合ったメアリー(ルーシー・ボーイントン)と同棲していたフレディだが、自分の性的志向に気づく。

 【感想】
 ヒットチャートに入った長さではビートルズをしのぐ伝説のバンド、クイーン。日本で人気に火がついたことがあり、今から30年以上前が全盛期だったにもかかわらず、今でもCMやドラマのBGMに使われ、多くの人が聞いたことがあるでしょう。映画は史実をうまく再構成して、よりドラマティックになるようフィクションの部分もいれつつ、フレディ・マーキュリーという稀代の天才を描ききりました。

 フレディはクイーンのボーカルでリーダー的存在でありつつ、白人ではない、ゲイ、学歴も高くないと、他のメンバーに比べて孤独感を抱いてもおかしくない存在でした。メアリーへ自分の性癖を告白するシーンは思わず胸が痛みました。しかし、なによりも天才的な音楽の才能がそういった壁を吹き飛ばします。メンバーの出会いから、世界的なバンドに成長するまでのテンポの良いこと。そして表題のボヘミアン・ラプソディーをはじめとする名曲作成のエピソードが惜しみなく盛り込まれています。映画制作にはブライアン・メイやロジャー・テイラーの協力もあり、臨場感ははんぱありません。

 そして、後半、天才ゆえに傷つき、身近な人に裏切られて孤独になっていくフレディ。それでもクイーンは家族であり、メアリーとの交流は続いていきます。疎遠になり、喧嘩をしてもやがてはいったいとなるクイーン。また、フレディの父親(エース・バハティ)との対立と和解といった本当の家族の物語としてもしっくりします。さらにゲイにとって生きずらいことも赤裸々に語られています。このあたりは監督がみずからもカミングアウトしている無頼案・シンガーだったことが大きいでしょうね。もっとも最後はトラブルで降板しているそうですが。

 そして、クライマックスのライブエイド。飲み物まで再現したライブの様子はまさに鳥肌がたちました。ファンを大切にして、ファンと一体化したクイーンならではのコンサートの様子は、すさまじいのひとことです。これをみるだけにも映画館に行く価値はありますし、できるだけ音響の良いところが良いでしょう。

 クイーンのメンバーは、ブライアン・メイ自身が太鼓判をおしたほどそっくりであり、当時の音源と俳優たちの歌がうまくミックスされています。猫も随所ででてきたり、日本のグッズがちらりとうつったりしているのもうれしい。クイーンについてはほとんど知らなかったのですが、どんどんはまっていくだろう傑作です。終わったあとさっそくサントラをかって、久しぶりにクイーンの世界にはまってます。

posted by 映画好きパパ at 07:54 | Comment(0) | 2018年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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