2019年05月15日

映画 賭ケグルイ

 深夜ドラマ&アニメの劇場版ですが、荒唐無稽な世界観を若手役者のはっちゃけた演技でみごとに体現しています。痛快なエンタメに加えて、制作者側が意図しているかはわかりませんが、現代社会の結構深いところをついている大傑作です。

 作品情報 2019年日本映画 監督:英勉 出演:浜辺美波、高杉真宙、池田エライザ 上映時間:119分 評価★★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2019年劇場鑑賞128本目




ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村

 【ストーリー】
 名門私立高校、百花王学園では生徒会が支配するギャンブルがすべてを決めていた。敗者は家畜となり、人間扱いされていなかった。そんななか、突如現れた謎の転校生、蛇喰夢子(浜辺美波)は生徒会役員をギャンブルで次々撃破、学園の風雲児になっていた。

 一方、学園では非ギャンブル、反生徒会を訴える集団「ヴィレッジ」が出現。会長の村雨天音(宮沢氷魚)は、生徒会長の桃喰綺羅莉(池田エライザ)をギャンブルで破ったという伝説の男。折しも生徒会は、全校生徒強制参加のギャンブルを宣言する。そこへ、ヴィレッジ幹部の歩火樹絵里(福原遥)が夢子に近づき、仲間になるよう誘う。夢子の助手ポジションの鈴井涼太(高杉真宙)は夢子にギャンブルをやめさせるチャンスと浮かれるが、夢子や、彼女の親友兼ライバルの早乙女芽亜里(森川葵)は、一連の騒動には裏があるとにらむ。

 【感想】
 ドラマ版をみていなくても理解できますが、ドラマ版をみておいたほうが、より楽しめるでしょう。というか、ドラマの映画化って今イチの場合が多いのですが、本作は100点満点。大スクリーンであることを活用して若手美人、イケメン俳優たちの共演、スケールの大きなアクション、そして、じっくりとした頭脳戦が楽しめます。

 浜辺、森川をはじめ、ギャンブルの最中に美少女がどれだけ顔を崩して大仰な演技をするかも本作の見所の一つですが、ゲストの福原がその世界観にぴったりのすさまじい演技を披露。一方、もう一人のゲストの宮沢は端正でクールなイケメンぶりを残しつつ、頰の傷跡で凄腕ぶりをみせつけてくれます。ちなみに村雨の能力はカウンティングといって実際にもあり、ハリウッド映画の「ラスベガスをぶっつぶせ」にも登場していますので、超能力でもなんでもありません。

 ギャンブルそのものはカイジにもでてきたカードを使ったじゃんけんや、子どもでも理解できるトランプ勝負ですが、そんな単純なゲームを緊迫感あふれる真剣勝負にしたのは演者のこの世界に入り込んだだまもの。ドラマ版で敵役として登場した松田るか、矢本悠馬、柳美稀にもたっぷりと見せ場がありますが、中川大志は回想シーンだけですし、会長との勝負もまだなので、これはドラマ版のシーズン3か、劇場版2をぜひとも期待したいものです。

 内容的には、人生の成功に必要なものは、人の心を読む力、運、カネという真理をストレートに伝えているのはすばらしい。カネは力であり武器でもあるけど、カネがあるからといって人間の尊厳を傷つけるやつは許せない、でもその尊厳を取り戻すのは自分自身でしかない、というこれまた真実をストレートに描いています。なまじの社会派映画より、よほど、社会のことを伝えている作品といえましょう。このあたりは僕の投資ブログでも記事をアップしました。

 17日からは出演者による副音声上映という珍しい試みをはじめます。今年ベスト級の作品なので、まだ見ていない人も、もう見た人もぜひ劇場に行かれてはいかがでしょうか。

posted by 映画好きパパ at 07:58 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。