2019年06月26日

ザ・クロッシングPART1

 ジョン・ウーが70億円以上をかけ、中国、台湾、日本、韓国のスターを集めた大河映画ですが、国民党の人が主人公のせいか、中国ではこけてしまい、日本では5年もお蔵入りの上ようやく小規模公開。今の映画界から観ると古めかしいけど、格調はあって、個人的にはすごいものをみたという感じですけれどね。

 作品情報 2014年中国映画 監督:ジョン・ウー 出演:チャン・ツィイー、金城武、長澤まさみ 上映時間:129分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマート新宿 2019年劇場鑑賞171本目 



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 【ストーリー】
 1945年中国華東。国民党軍は日本軍と激戦を繰り広げていたが、若き師団長レイ・イーファン(ホァン・シャオミン)の活躍で日本軍を破る。捕虜の中には台湾出身の医師イェン・ザークン(金城武)もいた。だが、レイはこの戦闘で足に傷を負ってしまう。

 終戦後、台湾に戻ったイェンは、日本人が台湾から追放され、恋人の志村雅子(長澤まさみ)も行方不明になったことをしる。一方、レイは上海で財閥令嬢でお転婆のピアニスト、チョウ・ユンフェン(ソン・ヘギョ)と恋に落ちた。国共内戦で上海も騒然とする中、幼なじみの恋人を探して田舎から出てきた女性ユイ・チェン(チャン・ツィイー)は、やはり田舎から出てきた初対面の国民党軍の兵士トン・ターチン(トン・ダーウェイ)に頼まれ、配給を多くもらうために家族のふりをする。そして、国共内戦は激しさを増していった…

 【感想】
 序盤から戦争シーンが延々と続きます。プライベートライアン以来、おなじみとなった手足がふっとび血が山ほど流れる戦闘シーンなのだけど、VFXが韓国や中国のためか、それともジョン・ウー監督の演出のためか、リアルさよりも映画としての派手さを重視した感じで、それほど残虐性は受けませんでした。この戦場で、知らずにレイ、イェン、トンの3人が出会っています。

 そして、部隊は上海と台湾に移ります。上海でレイとチョウが恋に陥るのが上海の政財界の名士が集まる舞踏会なのですが、それがとにかく豪華。シンデレラみたいなエピソードをいれつつ、美男美女の組み合わせは見とれるばかりです。2人のデートはとにかくほほえましく、かつゴージャス。それこそ風と共に去りぬを思い起こさせるようです。

 一方で庶民のユイとトンは辛い日々を送ります。独身では部屋を貸してくれる人もいないため、夫が出征していることにしてトンとの家族写真を使ってなんとか家を借りるユイ。しかし、ろくな仕事が無く、やがては身を売る羽目になります。一方、最前線で食事も満足にとれないトンも、美しいユイとの写真が唯一の思い出。戦友達に「これは俺の女房で俺にベタ惚れなんだ」と噓をつきます。この2人がつらい現実から目をそらすために、ウソの写真にすがるというのが何とも切ない。さらに、恵まれない庶民の命が虫けらのようだということも、レイとチョウのパートが豪華なだけに、観ているこちらの胸を打ちます。

 そして、イェンは田舎の村で家業の医者となります。しかし、兄は共産党シンパと見なされ処刑され、そのうえ、元恋人が日本人だったイェンも警察から嫌がらせを受ける身に。いつかは雅子との再会を願うイェンですが、ここでもつらい現実がまっています。戦争がなければ普通に手に入れられたはずの幸せが無残に散ってしまう。日本家屋や美しいススキノで、長澤まさみがピアノを弾く回想シーンと、日々苦労する現在の姿の対比もこれまたものの哀れを感じさせます。

 長澤まさみをのぞく5人の現在シーンが交互に映し出され、ちょっと混乱するところもあります。それでも激動の時代を生き抜こうと必死になるそれぞれの生き様にひきつけられることは間違いないでしょう。後半も戦争シーンが多くなるので飽きることはありません。

 長澤まさみの和服と髪型は、女学生役としては突っ込みたくなりますが、いくつになっても美しいチャン・ツィーとか、中国美人になりきっているソン・ヘギョ、そして、50歳になっても大学生役として通用する金城武など、スターの共演は目の保養にもなります。そして、ずるいのがパート1のラストがものすごい引きがあること。1、2みると4時間を超えるため、当初は別々の日にみようかと思っていたのですが、続きが気になって一気に観てしまいました。中国では1の公開した翌年に2の公開だったので、連続でしかもスクリーンでみられる日本はラッキーでした。せっかくみるのだったら映画館で、と間違えなく言える傑作です。この時代を取り上げた作品としては珍しく、悪役の日本人がでてこないのも、個人的にはほっとしました。
posted by 映画好きパパ at 07:42 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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