2019年08月18日

僕の中のあいつ

 大林宣彦の「転校生」をはじめ、心が入れ替わるというプロットは珍しくもないけれど、その後の展開がうまい。笑ってほろっと来る、気軽に楽しめる韓流エンタメです。
 
 作品情報 2018年韓国映画 監督:カン・ヒョジン 出演:ジニョン、パク・ソンウン、ラ・ミラン 上映時間122分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマート新宿 2019年劇場鑑賞240本目



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 【ストーリー】
 闇世界の大物チャン・パンス(パク・ソンウン)。ある日、学校の屋上から転落してきたいじめられっ子の高校生ドンヒョン(ジニョン)と衝突。気づいたときには心が入れ替わっていた。パンスの体は植物状態のまま、心はドンヒョンの体の中に入っていたのだ。しかし、周囲にそれをいっても信じてもらえない。

 高校生活をすることになったパンスは、クラスの女子ヒョンジョン(イ・スミン)がいじめられるのを助けることに。ヒョンジョンの家に行って、シングルマザーである彼女の母親が、若い頃の恋人で出世のために捨てたミソン(ラ・ミラン)であること驚く。するとヒョンジョンは…? 一方、パンスの体が植物状態なのをいいことに、ライバル組織が命を狙おうとして…

 【感想】
 年の差入れ替わりを使って、昔の恋人と再会するというプロットはうまい。敬語にうるさい韓国で、高校生のドンヒョンが自分の母親のことを呼び捨てにして、ヒョンジョンが怒るとかで笑わせ、なんとミソン、パンス、ヒョンジョンの3人の思いが交錯するという、とんでもないラブコメに。このラブコメ部分が本当に笑えてしまいます。まあ、観客には事情がわかっているのだけど、それを知らない登場人物達にとっては余計、混乱するわけで、こういうテンポの良さは韓国映画ならでは。

 一方、高校でいじめられっ子だったドンヒョンとヒョンジョンが、ギャングの手助けもあって格闘をならい、いじめっ子たちをギャフンといわれるところは、痛快至極。惜しむらくは、ジニョンが最初デブメイクをして、いかにもいじめられっ子の役作りをしているのですけど、どうみてもイケメンでそれがうまくいっていないこと。ここで後半との落差があれば、よりすっきりしたのに。

 あと惜しいというのは、冒頭、パンスの冷酷さを表すとは言え、地上げで暴力をふるうヤクザ的なシーンがちょっと引いてしまいました。これが対立組織をぼこぼこにするとかだったら、すっきりしたのですけどね。まあ、ところどころ惜しいところがあるけど、とにかくアイデアの勝利といえましょう。

 「新しき世界」をはじめ、陰謀をふるうギャング役が似合うパク・ソンウンが、後半は気の弱い役をするというのも笑いどころでしょうか。ジニョンは初主演作がベテランに囲まれたコミカルで見やすい作品になったのはラッキーといえましょう。夏の暑さを忘れさせてくれるお気楽な作品です。
posted by 映画好きパパ at 21:38 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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