作品情報 2018年韓国映画 監督:イ・ジョンソク 出演:ヒョンビン、ソン・イェジン、 キム・サンホ 上映時間113分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマート新宿 2019年劇場鑑賞269本目
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【ストーリー】
ソウル市警危機交渉班の警部補ハ・チュユン(ソン・イェジン)は、女性ながら凄腕の交渉人。だが、人質立てこもり事件の解決に失敗してしまい、責任を感じて辞表を提出した。班長のチョン(イ・ムンシク)は引き止めるが、ハの決意は固く、後片付けをしているところに、緊急の呼び出しがかかる。
タイで韓国人マフィアのミン・テグ(ヒョンビン)を調べていた新聞記者のイ(チョン・インギョム)が拉致され、ミン・テグは解放の公証人にハ警部補を名指ししてきたのだ。しかし、海外での交渉であり、軍、国家情報院、大統領府などが交渉に干渉してくる。実は事件には大きな陰謀が隠されていて…
【感想】
公証人というと、日本でも米倉涼子主演のドラマシリーズがありますが、あちらは失敗しないのに、本作ではどんどん人が死ぬので最後までどうなるかわかりません。あちらこちらに伏線をはりめぐらされて、あとになってから、ああそうなのかといううまい脚本。韓国映画ファンなら、ある程度展開はよめるかもしれませんが、ものすごくスピーディーなため、深読みする前に次のシーンになるというのは、演出もリズム感があってわかりやすい。
最初は単なるギャングによる人質事件とおもいきや、どんどん話が膨らんでいくのもまた韓国映画の醍醐味の一つ。また、リアルななかにも先輩刑事役にベテランのキム・サンホを起用しているため、ドラマの緊張感をそがない範囲でのユーモアもあります。このあたりの緩急のつけ方はなかなかのもの。
舞台装置も、タイの暗いアジトと、ソウル市警の特別本部のSF映画に出てきそうな指令室をパソコン回線で結んでテレビ電話で会話するシンプルなところが多いのだけど、画面越しの情報は観客にもほとんどわからないので、余計、緊迫感をあおってくれました。ただ、悪いやつはいかにも悪いし、観客にカタルシスを与えるけど、とんがった展開にはならなかったかなあ。
ヒョンビンは初悪役だそうだけど、悪役とはいえ見せ場はたっぷり。むしろ、ソン・イェジンがアメリカ帰りのソウル市警のエリート役になるほうが意外性があったかも。しかし、美男美女の2人よりも、キム・サンホや登場の瞬間から悪役とわかるチャン・グァンといったおっさんたちが映画をもりたててくれました。おじさんが活躍するのも韓国映画の大きな長所ですね。
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