2019年10月14日

今さら言えない小さな秘密

 フランスの小品コメディって、実は人生の真髄に近く、心にささる作品があるのですよね。おしゃれな笑いで、でも人間とは、家族とはとふと思わせる良作でした。

 作品情報 2018年フランス映画 監督:ピエール・ゴドー 出演:ブノワ・ポールヴールド、エドゥアール・ベール、スザンヌ・クレマン 上映時間90分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネスイッチ銀座 2019年劇場鑑賞310本目



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 【ストーリー】
 フランスの田舎の村で自転車屋を営むラウル・タビュラン(ブノワ・ポールヴールド)は、自転車についてはだれよりも詳しいと住民の尊敬を集め、村では自転車のことをタビュランと呼ぶほど。美しい妻マドレーヌ(スザンヌ・クレマン)と幼い子供2人と幸せな家庭を築いていた。

 ところが、ラウルにはだれにも言えない小さな秘密があった。彼は自転車に乗れなかったのだ。しかし、偶然が誤解を呼び、住民どころかマドレーヌまでがラウルが自転車乗りの達人であるということを信じて疑わなかった。もし秘密がばれたら、家族からも住民からも嫌われてしまうと恐れる毎日。ある日、著名な写真家エルヴェ(エドゥアール・ベール)が撮影のために村を訪れ、ラウルと意気投合。彼が自転車に乗っている写真を撮りたいと申し出たことから、ラウルは困ってしまう。

 【ストーリー】
 自転車は小学生までに乗れる人がほとんどで、大人でも乗れない人がいるなんてまず思わないでしょう。しかも、それが自転車屋として尊敬を集めている人だったら。子供のころから自転車に乗る特訓をしてもうまくいかなかったラウル。小学生の頃、急な坂道で自転車が跳ね上がってジャンプし、目撃した村人達から自転車の達人だと誤解されてしまいます。

 世間の評価と内面のギャップに苦しむラウル。自転車のメカニズムに問題があるのではと分解して覚えたことで、自転車修理の達人になってしまいます。意を決して、親しい人に告げようとするたびに、とんでもないことが起きてしまい、なかなか打ち明けられません。このへんのラウルの困った表情は何とも笑いを誘います。

 秘密を持っているがゆえに他人とフランクに接することができず、友達もいなかったラウル。しかし、それだけに他人に対して優しくでき、マドレーヌという伴侶も得られます。多くの人間が秘密を持っているでしょうし、それがコンプレックスになることもあるでしょう。僕自身もそうです。それが単なる欠点に終わらず、他人に対する優しさとして発露するのは、善人である証拠。そのラウルが、初めてできた親友のエルヴェやマドレーヌにどうやって秘密を明かすのか、子ども達との関係はどうなるのか。後半は結構、どぎまぎしながらみていました。

 多少オーバーだったり、ブラックなシーンもありました。それでもプロヴァンスの山村の豊かな風景と、善人ばかりの登場人物たちに癒されます。ある種寓話のようなところもありますが、人間は本来善なる部分があるのだよ、と教えてくれる心温まる上質な作品でした。
posted by 映画好きパパ at 05:14 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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