2019年11月14日

T-34 レジェンド・オブ・ウォー

 最近では珍しい、痛快戦争映画。戦車同士のぶつかりあいに血湧き肉躍る感じです。残虐な場面は極力抑えているし、悪役のキャラもたっているので、エンタメ大作として普通に楽しめます。

 作品情報 2018年ロシア映画 監督:アレクセイ・シドロフ 出演 アレクサンドル・ペトロフ、イリーナ・スタルシェンバウム、 ヴィツェンツ・キーファー 上映時間113分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2019年劇場鑑賞362本目



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 【ストーリー】
 1941年、ソ連の新米将校、ニコライ・イヴシュキン(アレクサンドル・ペトロフ)は最前線で急遽、戦車1両の車長になり、敵の侵攻を食い止める任務を与えられる。イヴシュキンは地の利を生かし、ナチスのイェーガー(ヴィツェンツ・キーファー)率いる戦車中隊を撃破するが、自分も捕虜になってしまう。

 1944年、イヴシュキンの捕虜収容所にイェーガーが現れた。ナチスの軍事演習に鹵獲したT34戦車に乗って参加するようイヴシュキンに命令する。もちろん、砲弾はなく、ただ、的になって殺されるだけだったが、イヴシュキンはこれを利用して、脱出を計画する。通訳の女性アーニャ(イリーナ・スタルシェンバウム)の協力で、地図を入手したイヴシュキンは、アーニャや仲間たちとたった1両の戦車だ脱出を図るのだが…

 【感想】
 T34は第二次大戦中のソ連の主力戦車で、装甲が厚い上機動性があるため、1990年代まで前線で使われていた優れもの。1941年は初期型のT34/76、1944年はそれを改良したT34/85が使われます。独ソ戦での戦車戦は軍事マニアにはたまらない対決になっています。

 特に本作は本物のT34を使用したことがあり、エンジン音や砲弾がぶつかったときの衝撃などはほかの映画にみられない迫力があります。こんな狭い戦車の中に4人も閉じ込められる悪環境を再現し、衝撃で気絶したり嘔吐したりといった様子もみられ、実にリアルです。

 また、前半のロシアの雪原での戦いや、後半のドイツの演習場、さらには市街戦もいずれも手に汗をにぎるという言葉がぴったり。マトリックス以来おなじみの、砲弾がスローモーションになったり、ドアップになったりして、敵戦車に着弾したり、あげくに砲弾同士が空中で接触したりと、好き放題に映像をいじくっています。僕はガールズ&パンッアーは未見なのですが、おじさん版ガルパン、実写版ガルパンといわれ、軍事マニアやガルパンファンが大喜びしているのもむべなるかな。

 さらに、イヴシュキンをはじめとする戦車兵のむさいおっさんどものかわいいこと。戦車バカというか、戦闘になったら狡知極まりないのに、収容所を抜け出して素っ裸になって大喜びで湖に飛び込むシーンなど少年のよう。新型戦車を運転したとき、白鳥の湖をBGMに回転するところなど大笑い。一方のイェーガー大佐もナチスという悪役ながら、ある種の騎士道精神をもった男で、クライマックスの対決は、第二次大戦の映画でこんなことをするんだ、とびっくりするほど盛り上がりました。

 そして、紅一点アーニャの存在も、物語をじゃましない範囲で、もり立ててくれます。アーニャがバス停で待っているとT34が到着したりとか、地図を盗み出したときの得意げな表情とか、過酷な戦場でもお茶目さを忘れないことが物語にマッチしてました。

 戦争は悲惨なもので、映画でも反戦や戦争の悲惨さを訴えることが当然という現代、「フューリー」のような戦車主体の映画でも、ひたすら陰惨なシーンが続くのに、ここまで陽性の映画というのは、ロシアだから作れたのかもしれません。かといって「ネイビー・シールズ」のような今一な作品にならなかったのは、やはりイェーガーを立派な敵役にしているからでしょう。なかなか乙な作品でした。

posted by 映画好きパパ at 07:17 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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