2019年11月18日

ザ・レセプショニスト

 ロンドンで性風俗を余儀なくされている東洋人の女性たちを描きました。それほど露出の高いシーンはありませんが、貧富の格差や人種差別など、むしろ心をどんよりさせる作品でした。

 作品情報 2017年台湾、イギリス映画 監督:ジェニー・ルー 出演 テレサ・デイリー、チェン・シャンチー、ジョシュ・ホワイトハウス 上映時間102分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:新宿KSシネマ 2019年劇場鑑賞368本目



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 【ストーリー】
  ロンドンの大学を卒業したティナ(テレサ・デイリー)は、仕事を探すが東洋人の働き口はなかなか見つからない。同棲しているイギリス人の彼氏フランク(ジョシュ・ホワイトハウス)も仕事を首になった。困ったティナは性風俗店の受付で働くことになる。

 そこは住宅街の一軒家で、女主人(ソフィア・ゴスペル)がササ(チェン・シャンチー)とメイ(アマンダ・ファン)という2人の風俗嬢を使ってマッサージの名目で春を売っている店だった。ティナは性風俗を断り、受付や掃除など裏方をして働くことになる。

 【感想】
 実際にロンドンにこんな店がありそうな、リアルな感覚を得られます。ヨーロッパでは若年の失業率は高く、中でも東洋人となると職を見つけるのは大変でしょう。一方、東洋人の女性は、エキゾチックな魅力をイギリス人に感じさせるでしょうし、かなりアブノーマルなことをしても許されるため、イギリス男の征服欲を満たすことにもなります。

 生きるためにしかたなく春を売る彼女たちと、自分はああなりたくないとおもいつつ、彼女たちよりも安い賃金げこきつかわれるティナ。やがて友人よりも深い仲になり、一種の疑似家族のような存在になっていきます。異国で同じような境遇にある東洋人同士、助け合わなければ生きていけないわけです。

 その一方で、ティナの複雑な感情がなんともいえません。台詞ではほとんど現れませんが、彼女の嫌悪感の表情や、新しく入ってきた東南アジアの若い女性アンナ(テン・シュワン)への態度をみると、世間が性風俗にむける蔑視をティナももっており、にもかかわらずそんな状況に陥っている自分の悔しさ、やりきれなさがなんともいえない感じでスクリーン越しに見ているこちらに伝わってきます。

 テレサ・デイリーは水原希子に似た感じのクールビューティーで、そんな彼女がこういう役をやることは、ある種の倒錯的な気持ちにさせられてしまいます。異国で生きることの困難や摩擦というのは、日本もこれから移民を本格的に受け入れるようになれば今まで以上に起きてくるでしょう。そんな配給側のキャッチフレーズをぼんやり感じつつ、性以外に金を稼ぐ手段のない女性が厳しい社会で生きることの困難さは、移民に関係なく今の日本で起きているのだろうなと、思わずしんみりしてしまいました。
posted by 映画好きパパ at 22:24 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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