2019年12月10日

i−新聞記者ドキュメント

 社会派ドキュメンタリーで注目されている森達也監督が、菅官房長官会見で安倍内閣を徹底批判している東京新聞の望月衣塑子記者に密着したドキュメンタリー。彼女が原案の映画「新聞記者」のプロデューサーの河村光庸が本作もプロデュースしており、反安倍の人が見て満足するだろう作品です。
 
 作品情報 2019年日本映画 監督:森達也  上映時間113分 評価★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2019年劇場鑑賞400本目



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 【ストーリー、感想】
 東京新聞社会部の望月衣塑子記者は、官房長官会見で安倍内閣を批判する質問を繰り返す。森友・加計問題、沖縄の米軍基地問題、伊藤詩織さんの性暴力被害事件など、数々の問題で会見に質問する彼女を密着しました。反安倍政権の人は、これだけの疑惑が官僚のそんたく、隠蔽などで公になっていないことに憤るでしょうし、彼女の活躍に期待するでしょう。

 森監督の作品を映画館でみるのがこれが初めて。最初は手ぶれカメラの長回しにちょっと酔いそうになってしまいました。それはさておき、タイトルは新聞記者で、新聞記者というのは取材して記事を書く人だと思っていたら、本作の望月記者はほとんど記事を書いている姿が映っていません。

 会見で官房長官や官邸報道室から嫌がられている様子や、沖縄の反基地派、伊藤さんらを取材する様子、官邸前のデモで参加者から英雄視される様子はさんざん描かれています。また、子育てをする母と記者の仕事を両立している姿もでており、今の時代にあったジェンダーにも配慮した作品になっています。

 しかし、作品中で彼女の記事が大きく出たのは1回だけ。宮古島の自衛隊基地が弾薬庫を地元に隠すような形で新設したという記事です。僕はこのニュースは知らなかったのですが、望月さんって反安倍勢力からすれば、ジャンヌダルクのように持ち上げられている記者じゃないですか。だから、安倍首相や菅官房長官の悪事を記事で書きまくって、ぐうの音をいわせず、辞任に追い込もうとしているのかと思いきや、もちろん沖縄問題の報道は重要とはいえ、防衛大臣が謝罪して終わりで、弾薬庫はすでに着工されています。これだけ望月記者の名前が有名になっても、首相や官房長官を追い込んだり、防衛省の事業をストップするような記事が全然出てこないというのは逆に驚きました。

 むしろ、他社のスクープがでているのを嫌みったらしく批判したり、自分の書いた記事が上司にボツになっている場面がでてくる。反安倍の旗幟を鮮明にしている東京新聞ですらボツにするというのはいったいどういう内容だったのか。新聞が使えないのだったら映画でみせてくれればいいのに、これでは彼女の記事は社内でもなかなか載りにくいとしかみえません。新聞記者として有名になって講演もしている姿は映画で取り上げられているけど、肝心のフィールドでは何をやっているのか最後までわかりませんでした。週刊文春のように閣僚の首をとっているほうがよほど安倍政権に打撃を与えています。安倍政権がメディアからそんたくを受けているような発言がありますけど、週刊文春をみていればとてもそうはみえないのですが、東京新聞はどうなんでしょうかね。

 ただ、最後まで飽きずに見られたのは、望月記者がとてもキャラ立ちしているから。また、森監督が官邸を道路から撮影しているところを警官にとめられるところなど、いかにも警官、ひいては国家権力が悪役という感じになっていて、エンタメとしては悪くなかったです。



posted by 映画好きパパ at 22:25 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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