2019年12月28日

ぼくらの7日間戦争

 人気ジュナイブル原作で、1988年に宮沢りえ主演で実写化されましたが、舞台を現代にうつしてアニメ化です。ただ、本来は子供が無理解な大人社会に反抗するというテーマなんですが、いかにも作られたようなストーリーにげんなりしました。

作品情報 2019年日本映画アニメ 監督:村野佑太 声の出演 北村匠海、 芳根京子、宮沢りえ 上映時間88分 評価★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2019年劇場鑑賞421本目



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 【ストーリー】
 本ばかり読んでいる北海道の高校2年の鈴原守(北村匠海)は幼なじみでクラスのマドンナ、千代野綾( 芳根京子)に片思いをしていた。だが、内気な彼はそのことをなかなかいいだせなかった。

 夏休みの初日、綾が議員である父の仕事の関係で強引に東京に転校させられることになった。守は誕生日までの一週間、近くの山にある閉山した炭鉱施設にプチ家出しようと提案する。綾の親友、山咲香織(潘めぐみ)やクラスの人気者、緒形壮馬(鈴木達央)ら6人のクラスメートが施設に集まった。ところが、不法滞在していたタイ人の子供、マレット(小市眞琴)が入国管理局に追われて逃げ込んできたことから、彼を守るため一行は鉱山施設に立てこもることになる。

 【感想】
 原作や前作は管理教育で体罰が横行している学校への怒りが原動力になっていて、子供達が反乱をおこすのも納得できました。本作の場合、綾の父の転勤という、彼女にしか関係のない理由でクラスメイトが集まる時点で、薄味になってしまいます。しかも、内気な主人公なのにイケメンとか、いかにもアニメっぽくはまりません。

 さらに、不法滞在の問題を絡めたことから話しの焦点がみえなくなりました。不法行為を助長することの是非はさておき、子供達自身が大人から迫害を受けてそれに反抗するのではなく、可哀そうなもっと小さな子供を助けるために立てこもるという意味合いが、作劇的に非常に弱いのです。そもそも入管が不法滞在者は捕まえるのは当たり前。不法滞在の問題を取り上げるのならちゃんと背景とか描けばいいのに、小さな子供の言い分がちょろりとでるだけ。入管があんな暴力的なことをするのかとも思ったけど、これだったら綾の父親が外国人をあこぎに使っていて、そこから逃げたというストーリーのほうが、まだましだったのではないでしょうか。
 
 また、SNSの怖さについてもそうです。バカッターとかいわれたら一生ついてまわるわけで、しかもあんな狭い町でそれこそ少年院にぶちこまれてもいい犯罪を彼らはおかしてしまったわけです。にもかかわらず、仲間がいればなんとか乗り切れるとかいう安易な解決策には、あきれてものもいえませんでした。このほか、LGBTや地方の過疎、政治の腐敗とちょっと脚本が現代の流行を88分という短い時間に詰め込もうとしたため、見ている方は何を注視していいのか混乱してしまいます。だいたい、「目上の者に従うのが大人」なんて、今時あり得ないし、ヒロインはしっかり権力に守られているのではとすら思えてしまいます。

 北海道を舞台にした自然の風景や星空は、新海誠監督の「秒速5センチメートル」を思い起こさせ良かったです。また、北村、芳根の若手俳優2人を、同級生役の潘めぐみら声優が巧い具合にサポート。オリジナルの宮沢りえのサプライズ登場もあり、声の演技的には完璧でした。それだけに、脚本がなあ。学校対生徒でも「ブラック校則」のような作品が現代でも作れるのに、なぜこうなったという感じが否めませんでした。

posted by 映画好きパパ at 21:53 | Comment(0) | 2019年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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