2020年01月06日

THE UPSIDE/最強のふたり

 フランスで大ヒットした「最強のふたり」のハリウッド版リメイク。立場も健康も違う2人の友情が、人生を前向きに生きる人たちへの応援歌になっています。

 作品情報 2017年アメリカ映画 監督:ニール・バーガー 出演 ブライアン・クランストン、ケヴィン・ハート、ニコール・キッドマン 上映時間125分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:吉祥寺アップリンク 2019年劇場鑑賞431本目



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 【ストーリー】
 けがで全身麻痺となった大富豪のフィリップ(ブライアン・クランストン)は気難しく、人生に希望を失っていた。介護人の募集で大勢の中から、スラム出身の前科者で、介護の募集とは知らずに来たデル(ケヴィン・ハート)を採用。秘書のイヴォンヌ(ニコール・キッドマン)は仰天する。

 最初は失敗やトラブル続きだったデルだが、彼の極端にポジティブな性格は、やがてフィリップに再び人生の面白さというのを与えていく。だが…

 【感想】
 オリジナルは未見。また、物語の大きな山場となるフィリップのデートでの行動、心理が今ひとつわかりませんでした。この作品は実話をもとにしていますが、実話とオリジナル版とも違った、ハリウッド版だけの表現のため、ちょっとつけたように感じてしまったのかもしれません。

 それはさておき、デルのとにかくテンションが高くて人生ポジティブなところが、フィリップを感化していく様子は、ある種の王道ですが、観ているこちらもポジティブになっていきます。さらに、デルも単に脳天気ではなく、前科を反省して小学生の息子アンソニー(ジャヒ・ディアロ・ウィンストン)は悪の道に走らせたくないと思っているものの、仕事はみつからず空回りばかりして、アンソニーや別居中の妻ラトリス(アヤ・ナオミ・キング)からあきれられてばかり。さらに、失敗にしょげる人間らしさもあります。

 この欠陥がありつつも、前向きに生きる姿というのは実生活でもかくありたいという印象でしょうか。まあ、すぐそばにいたらうざいかもしれませんが、コメディチックな部分も多く、馬鹿にしていたオペラにはまっていったりする様子はケヴィン・ハートのテンション高めの演技で笑えました。また、ニコール・キッドマンの眼鏡秘書役はなんともいえない気品と色気がありました。

 タイトルのTHE UPSIDEがある通り、本来だったら友情など起きるはずのない地位、人種、生活圏の違う2人が出会うことによって人生が前向きになったのです。いかにもアメリカらしいハッピーな作品ですし、こういうポジティブなことが自分の人生にも起きればラッキーだな、とちょっと未来に希望が持てる作品でした。