2020年01月08日

デビルズ・ソナタ

 2020年最初の映画は、格調高そうなゴシックホラー。SFXがちゃちで、それほど怖くなかったのですが、昨年亡くなった怪優ルトガー・ハウアーも出ており、雰囲気はたっぷり味わえました。

 作品情報 2020年フランス映画 監督:アンドリュー・デズモンド 出演 フレイヤ・ティングリー、ルトガー・ハウアー、シモン・アブカリアン 上映時間88分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ渋谷 2020年劇場鑑賞1本目



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 【ストーリー】
 若き女性バイオリニストのローズ(フレイヤ・ティングリー)は、幼い頃生き別れた父親のマーロウ(ルトガー・ハウアー)が亡くなったことを、マネージャーのチャールズ(シモン・アブカリアン)から告げられる。天才作曲家だったマーロウは、妻子を突然捨て、行方不明になった。それがフランスの山中の屋敷にひっそりと隠れ住んでいたのだ。

 マーロウの屋敷を訪ねたローズは、そこで遺作のソナタの楽譜を発見する。だが、その楽譜には観たことのない記号が書かれていた。チャールズの手助けを借りて楽譜を再現しようとするローズだが、屋敷では次々と不気味な現象が起きて…

 【感想】
 昨年も「ダーク・スクール」という音楽がキーになるゴシック・ホラーを楽しめましたが、本作は天才音楽家による呪われた音楽という、まさにドンピシャリのテーマ。なんと言っても、ルトガー・ハウアーが次第に狂気を帯びながら作曲にはまっていく様子はたまりません。

 フランスホラーにしては残酷描写が抑えめにしているし、いや、そこはもっと脅かさないとだめだろう、と突っ込みたくなるシーンも結構ありました。しかし、その分、謎解きの要素が入っていて楽しめました。楽譜に書いている記号というのは何なのか、ローズ、チャールズとともに真実に近づいていく感覚は十分楽しめます。

 また、フランスの山中の屋敷という設定もいい。元々貴族が使っていた広大な館で、うっそうとした森や、美しい並木道に囲まれています。そして、陰鬱な冬の天候。そこへ美少女バイオリニストが、美しくも呪われた音楽を弾こうとするのです。さまざまな美術や小道具もイメージをかきたてます。ラストの急展開も音楽という業にとりつかれたものの性がよく出ていました。

 とはいえ、かなり生暖かくみないと安っぽく感じる演出もありました。脚本も舌足らずな部分があります。まあ、僕みたいにちょっと変わり種のホラーファン向けで、ディープなホラーマニアからは評判が悪いかもしれません。
posted by 映画好きパパ at 07:16 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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