2020年01月12日

マニカルニカ ジャーンシーの女王

 19世紀、イギリスの支配に対抗して戦ったインドのジャンル・ダルクとも呼ばれるラクシュミー・バーイーの半生を描きました。インド史を知らないとわかりにくい部分もあったけど、とにかく豪華絢爛で、カンガナー・ラーナーウトが美しかった。

 作品情報 2019年インド映画 監督:ラーダ・クリシュナ・ジャガルラームディ 出演 カンガナー・ラーナーウト、ジーシュ・セーングプタ、ダニー・デンゾンパ 上映時間148分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:チネチッタ川崎 2020年劇場鑑賞7本目



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 【ストーリー】
 19世紀中盤のインド、僧侶の娘マニカルニカ(カンガナー・ラーナーウト)は武勇、知能に優れ、マラータ国の宰相バージー・ラーオ2世(スレーシュ・オベロイ)に育てたれた。やがて隣国のジャーンシー王国の王妃に選ばれ、ラクシュミー・バーイーと名を変えた。藩王のガンガーダル・ラーオ(ジーシュ・セーングプタ)と仲睦まじい幸せな日々を送り、飾らない人柄で民衆からも慕われていた。

 だが、インド征服を狙うイギリスは日に日にジャーンシー王国に圧力をかけた。やがて藩王が病死したのに乗じて、イギリス軍は王国を併合し、彼女を王宮から追放する。3年後、イギリスの圧政にインド各地で一斉に反乱が起きた。マニカルニカも民衆に推されて王宮を取り戻し、大量に押し寄せるイギリス軍と激戦を繰り広げることになる…

 【感想】
 脚本がバーフバリを手がけたV・ヴィジャエーンドラ・プラサードとあり、イギリス軍が徹底的な悪、マニカルニカはジャーンシーだけでなく、インドそのものの独立を救おうと奔走します。日本人の僕がみてもイギリス人は徹底的に憎々しいし、マニカルニカの活躍に興奮しました。もちろん、インド側がイギリス人の女性や子どもを虐殺したシーンも入っていますが、基本的にインドのナショナリズムを鼓舞するのに最適な作品です。

 とにかく、王宮は広々として調度品、衣装、宝石などは、これまでいろんな映画を観てきましたが、そのなかでもトップ級の美しさ。さらに、カンガナー・ラーナーウトの美しさが映えます。そして、イギリス軍に苦しめられる村人を救い、王妃だとわかってイギリス兵をだまらすのは、日本人なら水戸黄門的な満足を味わえるし、その後、インド映画らしい祝いのダンスを舞うシーンはこれまた美しい。

 戦闘シーンは、バーフバリのような奇想天外さはありませんが、これもマニカルニカが銃も剣も名手であり、大量の敵を片っ端から切り捨てていきます。アクション映画の男性主人公が力でねじ伏せるのに対して、華麗な舞うようなアクション。そして白い衣装や美しい顔に返り血がべったりつくのは、なんともゾクゾクさせるような感じです。

 そして、イギリスは20世紀半ばまでインドを植民地にしたわけだから史実はわかっているけど、絶望的な戦いの中で、これまで彼女に恩を受けた人たちが、王国の家臣だろうと村人だろうと、命がけで戦いに投じていく姿もヒロイック映画として満点です。インドでは今でも差別されている未亡人も、自分もそうだからといって祝福する場面は、21世紀の映画として、ハリウッド映画よりよほどジェンダー的な問題をクリアした大作アクションではないでしょうか。

 実際に、イギリス軍のローズ将軍(リチャード・キープ)が彼女のことを「もっとも優れて、もっとも勇敢な敵だった」と高く評価したように、今でもインドでは英雄扱いされています。イギリスとの交渉はヨーロッパの政界事情や英語も駆使したというエピソードも映画に再現されています。君主としてふさわしい、理想的で誇り高き英雄譚の作品だったといえましょう。僕は川崎チネチッタの広いスクリーンでみましたけど、大画面の映画館でみるのにふさわしい作品です。
posted by 映画好きパパ at 07:00 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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