2020年01月17日

フォードVSフェラーリ

 数々のハードルが待ち受ける不可能ともいえる事業に挑んだ天才2人の友情と努力。昭和のころの少年ジャンプをみているような小気味よいテンポと、大人の事情の無情さがあいまり、2時間半が一気に過ぎた快作です。

 作品情報 2019年アメリカ映画 監督:ジェームズ・マンゴールド 出演 マット・デイモン、クリスチャン・ベイル、カトリーナ・バルフ 上映時間153分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:横浜ムービル 2020年劇場鑑賞11本目



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 【ストーリー】
  1966年、フォードはフェラーリの買収に失敗し、それどころか自社との交渉が他社との交渉とのあて馬だったことがわかる。社長のフォード2世(トレイシー・レッツ)はフェラーリが圧倒的な力を持っていたル・マンでフォードが優勝するためのプロジェクトを命じる。
 フォード重役のリー・アイアコッカ(ジョン・バーンサル)は、アメリカ人で唯一ルマンで優勝したドライバーで、現在は自動車販売会社を経営するキャロル・シェルビー(マット・デイモン)にレーシングカーの設計を依頼。シェルビーは元ライバルで破天荒な運転をするレーサーのケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)をスカウトして、打倒フェラーリを目指すのだが、敵はそれだけではなく…

 【感想】
 カーレースの映画や男の友情を描いた映画はこれまでもいくつもありましたが、本作はプロジェクトX的な要素をつけているのが白眉といえましょう。技術的な難題だけでなく、上層部の思いつきに振り回される2人。絶対的な王者を倒す道筋はわかっているのに、それが簡単にいかないというのは社会人なら、あるあると思うことも多いのでは。
 
 当時のレースは牧歌的というか、ドアがしまらなくてあたふたしたり、シェルビーがとなりのピットのフェラーリチームにいたずらをしたりというのは笑えますが、逆に安全対策は今よりも劣っているわけで、事故死は頻発しており、文字通り命がけの世界というのがわかります。そんなギリギリで戦っている男ならではの友情と、しょせんレースも自動車を売るための宣伝としか見ていない上層部の考えの違いはなんともほろ苦い。しかも、シェルビーもマイルズも組織の一員なわけですし、経済的にもうまくいっていないため、怒って辞表をたたきつけるなんてことはできません。理解のある上司アイアコッカ(後年フォード、クライスラーの名社長)の力がなく、結局現場が振り回されるだけというのも、これまた会社あるある。

 また、レーサー同士にしかわからない2人の友情は、時には殴り合いの喧嘩になるほど激しく、でも、喧嘩が終わった後はますます友情が深まるという、昭和の時代の少年ジャンプ的なエピソードはにんまりします。その喧嘩をマイルズの愛妻モリー(カトリーナ・バルフ)が、「男はいつまでたってもガキなんだから」といったようなにこやかな表情で見ているのもツボに入りました。

 家族映画としても描かれていて、モリーとマイルズの夫婦関係も完全に対等であり、互いの本音のぶつかり合いの底には深い愛情が流れているという描写もいい。幼い息子のピーター(ノア・ジュープ)が、父親のことを心から尊敬していて、マイルズも息子といつも一緒にいて自分の背中をみせているという親子関係も心が温かくなります。実際、ピーター・マイルズは大人になって有名なメカニックになったそうです。

 そして、何よりもすごかったのがレースシーン。終盤30分ぐらいはルマンのレースになりますが、カメラワークもそうですし、当時のレーシングカーの再現やドライビングテクニックも含めて、どきどきしながら見ていました。マクラーレンら、伝説のレーサーがでてくるのも、自動車レースに詳しくない僕から見ても楽しかったです。史実をしらなかったので、クライマックスに至るまで、ひたすら画面に釘付けになった。
posted by 映画好きパパ at 05:32 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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