2020年02月06日

サヨナラまでの30分

 MV的なセンスの感じられる映像と、若手俳優の巧さを引き出した演出に素直に感心しました。音楽映画としても十分に演奏時間をとっており、なかなかの拾い物。

 作品情報 2019年日本映画 監督:萩原健太郎 出演 新田真剣佑、北村匠海、久保田紗友 上映時間114分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2020年劇場鑑賞30本目



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 【ストーリー】
 内向的で友人のいない大学生の颯太(北村匠海)は就職活動がうまくいかずに困っていた。だれもいないプールサイドでウォークマンを拾う。何気なく再生したところ不思議なことが起きた。

 ウォークマンの持ち主は1年前に事故死したミュージシャンのアキ(新田真剣佑)だったが、カセットを再生している30分の間だけ、颯太の体を死んだアキが使えるようになったのだ。アキはバンドメンバーで彼女だったカナ(久保田紗友)のところに駆けつけるが、外見は颯太なので信じてもらえない。颯太は社交的なアキに就職の面接の時に入れ替わってもらうよう頼む一方、バンド再結成に向けて、アキに体を貸すのだったが…

 【感想】
 冒頭、アキとカナが出会ってからバンドを結成、そして事故にあうまで、短いカットをつないMV風に流します。ラジカセが地面に落ちて朽ちていく様子もふくめ、もともとMV、CM出身の萩原監督だけあり、こういった演出は手堅いし、格好良い。一方、颯太の冴えない面接の様子を映していくことで、2人の対比を出していきます。

 アキのバンドメンバーは葉山奨之、上杉柊平、清原翔という若手実力派を集めており、アキの死で解散したバンドを再開しようと颯太(中の人がアキ)が動き回るのを最初はウザがっていたのが、徐々に音楽への情熱を燃やしていくという展開もおいしい。アキの死で時間がとまったメンバー達を動かしたのが、外見は颯太で中身はアキというのが観客だけがわかるおいしい秘密です。

 しかし、一番影響を受けたのが颯太です。生まれて初めて信頼できる仲間や好きな女の子がでて、人間として大きく成長していきます。そうなると、颯太を通じて、しかもカセットが再生している30分だけしかこの世で動けないアキにとってはもどかしくなる。この2人の奇妙な友情ともライバルともいえる関係を、新田と北村がこれまた好演しています。

 颯太の父を筒井道隆、カナの母を牧瀬里穂とこれまた、絶妙な配役。音楽プロデューサー役の松重豊を含めて大人がきちんとしめると青春映画としても、ランクアップした感じがあります。

 音楽映画としても、バンドの演奏シーンがたっぷりあるし、クラシックも含めてなぜ音楽が人生に必要なのかというところまで考えさせるところもあります。長野県で開かれるりんご音楽祭の協力でフェスのシーンも臨場感があります。また、長野ロケということで、美しい自然もふんだんにみられます。心が洗われる青春映画ではないでしょうか。
posted by 映画好きパパ at 07:10 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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