2020年03月05日

スキャンダル

 米FOXテレビのトップによるセクハラ事件を豪華3女優で映画化。アメリカのメディアの問題点があらわになっていますが、日本でも似たようなもんなんでしょうね。

 作品情報 2019年アメリカ映画 監督:ジェイ・ローチ 出演 シャーリーズ・セロン.、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー 上映時間109分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2020年劇場鑑賞63本目



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 【ストーリー】
 2016年、FOXテレビのニュースキャスター、メーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は大統領選に立候補したトランプと対立。ロジャー・エイルズCEO(ジョン・リスゴー)に相談するが、トランプの個人攻撃はやまない。

 一方、新人キャスターのケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)は、出世のためエイルズに取り入ろうとするが、露骨なセクハラをうける。そんななか、ベテランキャスターで番組を降板させられたグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)は、エイルズをセクハラで訴えようとする。他の女性キャスターが証言するかに裁判の行方はかかっていたのだが…

 【感想】
 ミートゥーの直前だったからでしょうか、アメリカの最先端ともいえるテレビ業界でのセクハラはすさまじい。エイルズはFOXニューズの創設者ですが、当時70代後半。にもかかわらず、執拗なセクハラの数々。ケイラがスカートをめくって下着を魅せるよう命令されるシーンでは、色気よりも寒気を感じてしまいました。

 ただ、そんな女性の魅力をテレビでいかすことをしっており、FOXがもっとも早く女性キャスターを登用したのも事実。しかも、女性は脚をみせれば視聴者が食いつくといったとおりになっているのだから、やはり世の中は下世話なものが勝つわけです。FOXの女性社員でもセクハラ訴訟の最中でもエイルズを応援するものがいたのも興味深い。多少のセクハラなんかよりも出世のほうが大切というわけで、これも時代の差なのかもしれません。日本でもテレ朝の社員が財務次官からセクハラを受けたときに、女性経済部長がいたのにテレ朝は隠蔽しようとしていたし、似たようなものかもしれません。

 また、保守メディアならではの政治的葛藤もそうで、同性愛者であるのを恐れる社員もそうだし、本気でトランプのことを応援して、FOXなのにトランプに批判的なことをいったケリーが脅迫されるなんていうのも、アメリカの民主主義といってもその程度なのかと思いました。日本で安倍批判を繰り広げている女性記者が、ここまで露骨に一般人から脅迫されるということはないでしょう。こちらは日本の方がまだ言論の自由がありそうです。

 この、性と政治に関するメディア従事者の困惑というテーマはまさに現代アメリカを映し出すテーマですし、ジョン・リスゴーやエイルズの女性弁護士(アリソン・ジャネイ)をはじめとする悪役側が魅力的に描かれており、ポリティカルフィクションとして楽しめました。ただ、主役側が表面的になってしまって、特にカールソンとケイラが表層的になってしまったのがもったいない。撮影日数も短かったし、わずか4年前の出来事を、ケイラを除けば実名でやっているからあまり深堀できなかったのかもしれないですが、非常に惜しい作品。アカデミー賞もメーキャップ賞しかとれなかったのもわかる気がします。

 アメリカでは大統領選真っ最中ですけど、トランプを始めこの映画で悪役として描かれた人たちが権力を握っています。それでも、こういう映画ができるというのはすごい。名誉棄損の概念が違うのかもしれないですけど、日本でなんでこういうのができないんでしょうか。
posted by 映画好きパパ at 08:12 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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