2020年03月06日

ミッドサマー

 コアな映画ファン騒然の、カルト的な問題作でしょうか。狂ったような色彩とストーリーテリングにはまってしまうと、そこから抜けられそうもありません。この記事もネタバレを
できるだけしないようにしますが、そもそも予備知識なしで観ることをお勧めします。

 作品情報 2019年アメリカ映画 監督:アリ・アスター 出演 フローレンス・ピュー.、ジャック・レイナー、ヴィルヘルム・ブロムグレン 上映時間147分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2020年劇場鑑賞65本目



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 【ストーリー】
 アメリカの女子大生ダニー(フローレンス・ピュー)は突然、家族を失ってしまい心に深い傷を負っていた。心配した恋人のクリス(ジャック・レイナー)は彼女を友人たちとのスウェーデン旅行に誘う。

 仲間の一人ペレ(ヴィルヘルム・ブロムグレン)の出身地であるスウェーデン奥地のホルガ村ではちょうど夏至の祭りが開かれていた。真夜中でも明るい白夜のさなかに到着したダニーたちは、村人たちに歓迎される。だが、不気味な儀式が次々と続き、悪夢のような出来事がダニーたちを襲う。

 【感想】
 見終わった後、自分の中で消化しきれず、ネットの感想などを読み漁りましたが、注目ポイントや感想が人によって全く違うのに笑いました。長時間ですし、情報量が豊富だというのもあるでしょうけど、それだけ作り手がうまいということなんでしょうね。特に主役に家族を失った精神不安定な女子大生をおいたことで、いろんな角度からの感情移入がしやすくなっているのかもしれません。

 自分の大切な家族を失ったうえ、頼れるはずの恋人ともしっくりいかなくなったダニー。クリスからすれば、メンヘラのように四六時中連絡があってもうざいだけだというのもわかりますけど、結局、それに付き合うまで彼女のことを愛していたわけではない。おそらく世間の大部分のカップルはそうかもしれませんが、言葉でごまかす愛というのはもろいもの。直前にみた「名もなき生涯」と比較するとよくわかります。

 そして、ホラーといえば人類の本能である闇への恐怖を利用したものが多いのに、本作では真昼間の狂った儀式が不安を高めていきます。北欧神話的な村の伝説や、不協和音がいつしかはまる民族音楽もそれに輪をかけていきます。祭りでは音楽や踊りがつきものなはずなのに、この夏至祭で女の子たちが花で飾り立てた白い服で踊りまわる場面は、何ともシュールでこちらの心をどんどん浸食させます。正直、ジャングルの奥地で未開の行事ならまだしも、同じ外見の西欧人がやることのギャップというのもあるでしょう。

 さて、物語としては不気味な壁画チックな絵でこの先の登場人物の運命を暗示させたり、薬や食事があきらかに怪しかったりと、伏線をきっちりおいています。また、ミッドサマーというタイトルなのに、オープニングが吹雪の町というのも、なかなかうまいやり方。こういう演出で背筋をざわざわさせたところで、ゴアな描写がドーンとはいってくるのが、怖さはそれほど感じませんでしたが、うまいなあ。

 ラストもお気に入りで、ほかの映画に出てきた嫌な奴、「Red」の鞍田とかホルガ村にみんなおくりこみたくなりました。フローレンス・ピューは最近急激に人気が出ており、次回作の「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」も楽しみ。また、往年の名画「ベニスに死す」の美少年
ビョルン・アンドレセンが、村の老人役ででていたのは驚きました。
posted by 映画好きパパ at 07:03 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。