2020年03月14日

ザ・ピーナッツバター・ファルコン

 ダウン症の青年と心に傷を負った漁師の青年の心温まるロードムービー。ロッテントマト100%と高評価だそうですが、欠点はないけれど小ぢんまりしているというのが正直なところ。

 作品情報 2019年アメリカ映画 監督:タイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツ 出演:シャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソン、ザック・ゴットセイゲン 上映時間97分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:アップリンク吉祥寺 2020年劇場鑑賞75本目



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 【ストーリー】
 老人介護施設に閉じ込められているダウン症の青年ザック(ザック・ゴットセイゲン)は、子供のころからプロレスにあこがれ、往年の人気レスラー、ソルトウォーター・レッドネック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)のビデオを擦り切れるまでみて、彼に弟子入りするのが夢だった。ある日、同室の老人カール(ブルース・ダーン)の協力で施設から脱走する。

 漁師のタイラー(シャイア・ラブーフ)は兄を失い自暴自棄になっていた。近所の漁師ダンカン(ジョン・ホークス)の獲ったカニを盗んでいたことがばれ、腹いせにダンカンの魚かごに火をつけて逃走。ところが、彼のおんぼろボートにザックが隠れて乗っていた。さらにザックの捜索に来た看護師のエレノア(ダコタ・ジョンソン)も加わり、ザックをレッドネックのところに連れていく旅が始まった。

 【感想】
 アメリカ南部の見捨てられた白人たちが中心の映画。ダウン症なのに施設が足りないということで老人介護施設に閉じ込められているザック、貧しいうえ兄の死から立ち直れず、魚泥棒をしていたタイラー、とっくにプロレスから引退した老人のソルトウォーター、夫の死から立ち直れずに、安月給で施設の嫌味な幹部からこき使われるエレノア。タイラーがエレノアを大卒だとからかうところがありましたが、繁栄から取り残された人たちでも幸せを求める権利があることを描いているのが観客の心をつかんだのでしょうか。人生何とかなるということを教えてくれるのは、無職の僕にとっても優しい話です。

 移動の手段も車だけでなく、予告編にも出てくるような手製のいかだ、そして徒歩だったりと手作り感が半端ない。2人とも社会の落ちこぼれですが、だからこそ旅も一筋縄ではいきません。南部の男ならでは、ダウン症のザックが初めて銃を練習ですが撃ったり、泳げなかったはずが、大河をタイラーの協力で泳いだり、いかにもトム・ソーヤの冒険以来のアメリカ人の心をくすぐる感じです。2人とも社会の落ちこぼれですが、だからこそ旅も一筋縄ではいきません。

 実は本作、本当にダウン症のザック・ゴットセイゲンが、映画スターになりたいとマイケル・シュワルツに話したところ、無理だと断られ、それだったら僕のために映画を作ってほしいと頼み込んだのが制作のきっかけ。あれよあれよという間にシャイア・ラブーフやダコタ・ジョンソンらの売れっ子も参加することとなり、ザックの夢がかなうアメリカンドリーム的な逸話もあり、そのへんも世知辛い世の中から忘れさせてくれるストーリーです。

 ザック・ゴットセイゲンはまさに夢がかなったのでしょう。本当に楽しそうに演じています。私生活でお騒がせのシャイア・ラブーフもこういうダメ男役ならぴったりそして、ダコタ・ジョンソンの健全な色っぽさが物語に花を添えます。映画の中身同様、人生の勝ち組がみたら退屈かもしれませんが、負け組だったり、何か欠落したところがある人にとっては、そっと寄り添ってくれる気がしました。
posted by 映画好きパパ at 07:15 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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