2020年04月01日

クラウドアトラス

 これほど豪華キャストで、これほど客を選ぶ映画というのは珍しいのではないでしょうか。場所も時代も超えた6つのストーリーが絡み合う輪廻転生のストーリー。日本では大コケしましたが将来的にカルト映画になるかも。ディープな映画ファンや旧エヴァ好きなど映画でうんちくを語りたい人にはお勧めですが、映画マニア出ない人とのデートや家族連れでは行かない方がいいと思います。



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【ストーリー】

 19世紀半ば、若き弁護士ユーイング(ジム・スタージェス)は義父の仕事の奴隷売買を手伝うため、南太平洋にわたっていた。米国へ戻る船室で、脱走した黒人奴隷オーティア(デヴィット・ギャスティ)に助けを求められる。

 20世紀初頭、ロンドンの音楽家志望の青年ロバート(ベン・ウィショー)は老作曲家のエアズ(ジム・ブロードベント)の弟子になる。そこで最高傑作「クラウドアトラス六重奏」を考え出すが、エアズに手柄を横取りされそうになる

 1970年代、女性ジャーナリストのレイ(ハル・ベリー)は、エレベーターの中で偶然であった老科学者シックススミス(ジェームズ・ダーシー)から、現在建設中の原発に構造的欠陥があることを教えられる。だが、シックススミスは何者かに殺され、レイの命も狙われる。

 現在のイギリス。老編集者のティモシー(ジム・ブロードベント)は、金銭トラブルが多く、家族や友人から嫌われていた。借金取りから逃れた彼は、兄デンホルト(ヒュー・グラント)に騙され、老人施設に監禁されてしまう。

 22世紀の韓国。人類はクローンを奴隷として酷使していた。自分たちが奴隷であることを当たり前だと思っていたクローンの女性ソンミ451(ペ・ドゥナ)は、ある日、真実を知る。

 さらに将来。文明崩壊後、古代のような生活に退化した大部分の人類と、ごく一部の科学を保持した人類に分かれていた。南の島で凶悪な人食い種族に怯えながらも素朴に暮らす農民のザックリー(トム・ハンクス)のもとに、メロニム(ハル・ベリー)という女性科学者が訪れ、近隣の住民がだれも近づかない悪魔の山へのガイドを依頼する。

【感想】
 大好きな女優のペ・ドゥナが、大スターと共演とあって見に行きました。複雑な話で3時間近い上映時間のため、途中、退屈するかなと思いきや、各話でバラバラに進行している話の共通性に気づいたこともあり、最後まで楽しめました。

 この物語のテーマは輪廻転生と魂の永続性です。キリスト教世界ではなじみにくい概念でしょうが、監督、製作に東洋思想に関心があるウォシャスキー兄妹(トム・ティクヴァも共同監督)があたったため、僕はすんなり受け入れられました。子供の頃に見た手塚治虫の「火の鳥」を思い出しました。

 登場人物は輪廻していき、前世のことは覚えていません。しかし、あざが共通の場所にある場合もあります。また、輪廻は性別、人種関係なく行われ、魂というものに性別人種が関係なく、人間はみな平等であるという主張がさりげなく盛り込まれていきます。19世紀の奴隷問題と22世紀のクローン解放というのも、こうした人類は普遍的に平等であるということをわかりやすいし、他の話でも、自由への渇望、個人の尊厳の重要性といったものが散りばめられています。その一方で、ある時代では主人公だった俳優が、別の時代では悪役を演じたりします。人間にとって善と悪は紙一重であるということも感じられました。

 話が時代も順番もバラバラにしているため、ちょっと油断すると、混乱しますが、しっかり見ていれば、次に何が起こるのかワクワクし、特にラストのほうは、各時代でいっせいにクライマックスを迎えるので、ハラハラドキドキの連続でした。

 輪廻なので、俳優は各時代に別人の役として登場していきます。特殊メイクで性別、人種すら乗り越えるほど。例えば、ハル・ベリーは19世紀では女性の奴隷ですが、22世紀では男性の韓国人医師に転生しています。また、現代ではパーティーの客Aと、うっかりしていれば見逃してしまうほどの小さな役。エンディングロールで映像付きでだれがどの役をやっているかが紹介されますが、こんなところにこんな人がいた、というのには結構びっくりしました。

 映画ファンにとっては、「ブレードランナー」「アマデウス」「チャイナシンドローム」といった過去の名作へのオマージュともとれる場面がいっぱいあり、そこも楽しめました。映画館で一度だけでおしまいではもったいなく、DVDでなんども繰り返して見るべき作品だと思います。(109シネマズグランベリーモール)
【2013年に見た映画の最新記事】
posted by 映画好きパパ at 08:32 | Comment(0) | 2013年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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