2020年04月12日

イノセント・ガーデン

 韓国の復讐3部作で、私の21世紀ベスト10にも入っている「復讐者に憐れみを」のパク・チャヌク監督のハリウッドデビュー作。ヒッチコックなどのスリラー映画をリスペクトしつつ、東洋のテイストも残した映像、雰囲気は素晴らしい反面、ストーリーには難点も。

 【ストーリー】
 郊外の大きな屋敷で暮らす女子高生のインディア(ミア・ワシコウスカ)は父のリチャード(ダーモット・マローニー )と仲は良いが、母のイヴリン(ニコール・キッドマン )とはしっくりいっていない。成績優秀だが無口で、父親とともに何日も猟に行く彼女は友人もいなく、孤立していた。

 インディアの18歳の誕生日、リチャードが自動車事故で死んだ。葬儀の日、悲しみにくれ何も手につかないイヴリンと、ますます無口になるインディアの前に、アフリカで長年暮らしていたというリチャードの弟、チャーリー(マシュー・グッド)が現れる。その日から、一家の周りで不気味な出来事が次々と起きる。



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 【感想】
 冒頭、草原にすっくり立つインディア。意味深なセリフが流れますが、ラストできっちり回収されるのは、同じ韓国の名サスペンス「母なる証明」を思い出しました。そして、美しいインディアの脚を蜘蛛が這いずり回ったり、くすんだモーテルのひび割れた洗面台と石鹸についた毛など、美しい田園風景のなかでも不気味な描写がちらほらと。これは今までの米国映画と違った、パク・チャヌクらしさが盛り込まれています。といって、韓国映画特有の汚らしさというのもなく、東西うまく融合されています。

 そして、徐々に起きる不審な出来事。最初はなんというない描写でみせるが、ある遺体が見つかるシーンでいっきに物語が進む。この場面も、カット割りが非常に凝っていて、遺体の発見場面、新たな事件の場面、そして、一見なんにも見えない平凡な場面が次々とカットバックで入っていきます。こうした演出は本当に面白い。また、序盤、インディアがベッドに寝っ転がって手足をバタバタする場面がありますが、なんとも見えないこのシーンが後半の重要なシーンにつながったのはびっくりしました。

 謎めいたチャーリーは男としての魅力満点。インディアもイヴリンも彼に惹かれていきます。しかし、連続事件に彼はかかわっているのか。それとも、実はインディアかイヴリンが犯人なのか。正直、このあたりの謎解きは早めに見当がつくし、トリックに穴というか、警察はなぜ気づかないのかと突っ込みたくなるのだけど、徐々に狂気の世界にはまっていく3人の演技が見ごたえが十分でさほど気になりません。そして、中盤までおとなしかったのが、終盤は急展開。ここらへんの緩急のつけ所は見事ですね

 ヒッチコックの「疑惑」「サイコ」、劇中でかかっていたヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」など過去の名作のオマージュ、インスパイアされた部分もあるそうで、チャヌク監督の美意識が感じられました。ラストからすると続編が見たいような気がしますけど、ここで終わっているからこそ楽しめるのかも。★★★★(109シネマズグランベリーモール)
【2013年に見た映画の最新記事】
posted by 映画好きパパ at 07:25 | Comment(0) | 2013年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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