2020年04月19日

俺はまだ本気を出してないだけ

好き嫌いが分かれるでしょうが、主人公と同世代の私としては、まさに心臓が打ち抜かれるような映画。橋本愛のような娘がいたら、父親冥利に尽きるでしょうね。

 【ストーリー】
 42歳バツイチのシズオ(堤真一)は会社を突然辞めてしまう。同居する厳格な父志郎(石橋蓮司)は怒るが、娘の鈴子(橋本愛)は暖かく見守る。1カ月ほどゲームなどをして過ごしていたシズオは、突然、漫画家になると宣言する。

 けれども書く漫画、書く漫画、すべて編集者の村上(濱田岳)に没にされる。ファーストキッチンでバイトをして生活費をかせぐシズオは、バイト仲間の不良青年、市野沢(山田孝之)となぜか仲良くなる。



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 【感想】
 一見するとシズオはダメ人間。係長まで勤め上げた会社を嫌になったからとやめて、ゲーム三昧。朝からゴロゴロ家で寝てばかり。挙げ句の果てに40過ぎて漫画家になりたいと、子供のような夢を追う。さらに、バイト先でも仕事がいい加減で、学生バイトからも軽く見られる。

 けれども、実は夢に向かってまっすぐに、なおかつ世間からのしがらみを断ち切って自由に生きている姿は、サラリーマンという檻にとらわれている人間からするとまぶしい。箸にも棒にもかからない漫画に付き合う村上も、シズオの幼馴染でエリート課長の宮田(生瀬勝久)も、そういうシズオの姿に感化されていく。なんだかんだいっても漫画を書き続ける姿は、とてもダメ人間ではなく、それも才能なのだろう。宮田や市野沢の視点も交えることで、物語は深みを増していく。

 ただ、それでは大部分の人が生活できないわけで、実際、シズオの生活は鈴子の隠れた犠牲にも支えられるし、宮田の息子、正男(秋元黎)が、父ちゃんがシズオみたくなってほしくないというのは、幼い子供が一番本質をついているということ。自由の代償は決して安くないのだ。けれども、鈴子がそれでも父親のことを好きで、まるで母親みたいに見守ろうというのは、これまでシズオが彼女を愛情いっぱいに育て、暖かい家庭にしてきたのかを浮き上がらせている。幸福というのは何なのか。一見、のほほんとしたコメディ作品だけど、それだけに、実は深いところまで考えさせられ作品でした。

 堤真一は「容疑者X」でも冴えない中年を演じたけれど、こちらのダメっぷりのほうが、印象に残る演技。シズオをうざくさせずに、愛すべきダメ男として演じるのは、彼しかいなかったのでは。さらに、ベテラン石橋とフレッシュな橋本の組み合わせは見ていて楽しい。橋本愛は本当に旬の女優ですね。また、福田雄一監督ということもあり、山田のほか、ムロツヨシ、佐藤二朗といったヨシヒコファミリーが脇ででているのも笑わせてくれました。★★★★(渋谷シネパレス)
【2013年に見た映画の最新記事】
posted by 映画好きパパ at 20:42 | Comment(0) | 2013年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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