【ストーリー】
西暦2259年。カーク(クリス・パイン)は、規則を破って危機に陥っていた原住民と、副長のスポック(ザカリー・クイント)を助けたことから、船長を首になる。
そのころ、ハリソン中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)がロンドンで起こした大規模テロ捜査のために集まった宇宙艦隊の幹部をハリソンが急襲。カークの活躍でなんとか撃退したが、カークの恩人のパイク提督( ブルース・グリーンウッド)は戦死する。カークは再びエンタープライズ号の艦長となり、宇宙に逃亡したハリソンの行方を追うが、その裏には恐るべき陰謀が隠されていた。
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【感想】
話が二転三転するけれど、いずれも、きちりと次に展開するので、スピーディーな流れを素直に楽しめる。まだ、若いカークや、論理第一のスポックが人間的に成長するのと同時に友情を深めていくのもみどころ。また、旧ファンだったら、カーンが登場するというのも大きいでしょう。脇役もきっちり活躍していますし。
宇宙空間でのアクションは手に汗握るもの。巨大な敵艦をどうやって叩くのか、それまでの伏線も踏まえてあり、面白い。予告編である、巨大都市に宇宙船が墜落して、破壊する映像も、JJエイブラムス監督ならでは手腕で豪快そのもの。とにかく冒頭からラストまで、アクションの連続で、まさにジェットコースタームービー。
また、悪役も一筋縄ではいかずに、なるほど、こういう理由があるのかと納得できるのも良いですね。唯一、中盤の地上でのアクションはちょっとしょぼくみえましたが。クライマックスも頭脳派と思えたスポックが意外と肉弾戦に強いのが笑えました。
この映画のテーマは愛。固い友情で結ばれた愛、信頼する男女の愛、師弟愛、部下への愛などさまざまな形が出てきます。そのなかで、自己犠牲が尊く描かれるのは、いかにも映画的なんだけど、愛というエゴで他人を犠牲にすることにはちゃんと報いが出る。変にアイデンティテイに悩むヒーロー映画よりも、こうしたテーマのほうが僕には共感できました。★★★★(109シネマズグランベリーモール)