2020年05月29日

清須会議

 豪華キャストによる三谷幸喜の新作映画。三谷作品って、ドラマは好きなんだけど、映画は好きだった「ラヂオの時間」以外は良くもなければ悪くないという感じで、今作も悪くはないんだけど、という感じ。コメディは相性だから、好きな人は好きなんでしょう。

 【ストーリー】
 本能寺の変で織田信長(篠井英介)が死んだ。各地に散った織田家の家来たちが尾張国の清須に集まり、後継者をだれにするかの会議をすることになった。跡目候補は信長の次男織田信雄(妻夫木聡)と三男信孝(坂東巳之助)。信雄は阿呆で信孝は出自が卑しく、一長一短があった。

 後継者とは名ばかりで、その実は、有力家来が織田家を仕切ろうとして水面下の戦いを繰り広げていた。その中でも注目は熱き猛将柴田勝家(役所広司)と、人の心をつかむ天才羽柴秀吉(大泉洋)との主導権争い。勝てば天下を取れ、負ければそこでおしまい。会議という名の戦争がいざ始まった。



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 【感想】
 史実からあまり外れられないというのはわかるけれど、コメディにするならもっとはっちゃければいいのに、というのが率直な感想。イングロリアス・バスターズなんて、史実をがらりと変えちゃっているのだから、そういうにしてもいいのに。その枠から外れないなかでは、架空のキャラをとってつけて、笑いをとろうとしているのが、ちょっと寒かった。

 例えば、滝川一益(阿南健治)が、三谷の前作、「素敵な金縛り」に出てくる更科六兵衛(西田敏行)と対面する場面とか、まったく使えない忍者の棟梁が女(天海祐希)だったりとか。そもそも、あんな狭い庭でちゃんばらが始まったら、大勢の人に気づかれるんじゃねえ?コメディにツッコミをいれるのは野暮だけど、今ひとつのれませんでした。

 また、羽柴秀吉にしても、柴田勝家、織田信雄にしても、お市の方(鈴木京香)にしても、登場人物が類型的というのか、漫画でもよんでいるかのようにスラスラと話が流れてしまって、深みのある人間に描けていなかった気がします。これも娯楽時代劇と割り切れば良いのだろうけど、

 豪華キャストは三谷作品ならではなのだけど、清洲城のセットも含めて、やはり演劇的だと思いました。役所広司のしゃべりかたなんか、あきらかにそうですよね。一方、女優は意外な魅力にあふれていて、寧役の中谷美紀があんなにはっちゃけているところや、恐らく初めての母親役となる松姫の剛力彩芽などは、本作で意外な魅力を引き出されています。★★★(TOHOシネマズ渋谷)
【2013年に見た映画の最新記事】
posted by 映画好きパパ at 21:11 | Comment(0) | 2013年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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