【ストーリー】
身長164センチと小柄ながら抜群の運動神経を持つ日向翔陽(声・村瀬歩)は中学時代、よせあつめのバレーボール部を作り宮城県大会に初出場する。だが、1回戦で天才セッター影山飛雄(石川界人)のいる北川第一中に惨敗。影山から中学での3年間を否定される。
リベンジに萌える日向は、かつて小さな大エースを擁して全国大会で活躍した古豪・烏野高校排球部に入部した。ところが、名監督だった老将、烏養一繋(中博史)が引退したあとチームは低迷。しかも、同じ新入部員に影山がいた。最初はいがみあった2人だが、主将の澤村( 日野聡)や顧問の武田(神谷浩史)は水と油のように見える2人を組み合わせることで、新しい攻撃が生み出せることを見抜く。かくして烏山高校の快進撃が始まった。
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【感想】
バレーボールは中学の体育でやったきりで、ルールもあまり詳しくありません。僕が中学でやったときとはそもそもルールも変わっているので、なかなか飲み込むのに時間がかかりました。けれども、スポコンもののオーソドックスな構図ははずしていません。さらに、素人の僕が見てもわかりやすいように、さまざまな戦術がリアルに展開していきます。
小柄というバレーボールでは絶対的に不利な要素を、超人的なジャンプ力と根性で克服する日向。天才がゆえに中学の時は周りが見えなかったけど、日向と組んだことでチーム全体の能力を把握することができ、さらに才能を開花させた影山。決してべったりとした友情ではなく、時には本気でぶつかりあい、でもチームメートとして相手を信頼する2人の関係は、高校スポーツを舞台にしているだけに2人の成長ぶりが見ていて楽しい。
その2人に引っ張られるように澤村、ヤンキーっぽい単細胞だけどバレーへの思いは熱い田中(林勇)といった先輩たちも変わっていきます。強者だけでなく、天才影山にレギュラーをとられた先輩の菅原(入野自由)、試合で失敗したことからバレーから離れてしまった東峰( 細谷佳正)といったキャラクターにもスポットをあてているのもいい。例えば古いスポコンだと主人公とあと2、3人以外のチームメートは登場しているだけの作品が多い。けれども本作ではこうした脇役までしっかりと描いています。
さらにライバルも魅力的。宮城県内の圧倒的実力者白鳥沢学園の牛若(竹内良太)、影山の先輩で大きな壁として立ちはだかる青葉城西の及川(浪川大輔)といった中心人物に、チームスポーツだけあり、各学校のサブキャラクターも個性的です。ライバル校をどうやって倒すのか、まさにバレーボールに賭ける青春の熱さが視聴者に伝わってきます。
男だけでは暑苦しくなるためか、クールビューティのマネージャー、清水(名塚佳織)と1年生マネージャーでバレーの知識がなく熱意で空回りしがちな谷地(諸星すみれ)の存在も大きい。ゲームシーンを壊さない程度に、しっかりと部員たちをサポートする彼女たちの存在は、これまたスポコンアニメとしては異色ともいえる魅力ではないでしょうか。
少年ジャンプに連載中の原作漫画同様、アニメもじっくりしたテンポで描かれており、3期で70話を超える本数を放送したのに、まだ日向たちは1年生です。このまま高校生活の3年間を描き切るにはあとどのくらい時間がかかるのか、でも、じっくりと彼らの成長ぶりを追いかけたくなる作品です。★★★★
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