2020年06月30日

愛する人

 母と子のありかたを乾いたトーンで描いた感動作。ロドリゴ・ガルシア監督は男性だけど、ラテン出身の監督のこうした作品は、すごい好みです。

 【ストーリー】
 カレン(アネット・ベニング)は14歳で妊娠したため、子供が生まれてすぐに養子にだした。そのことをずっと後悔して生きているため、偏屈な性格になった。今は寝たきりの母(アイリーン・ライアン)の介護をしながら、自分もリハビリ施設で働く。

 弁護士のエリザベス(ナオミ・ワッツ)は、生まれてすぐ養子にだされ、実の親がだれであるかもしらない。養父母との仲も悪く、自分だけが頼りの孤独な女性だった。その孤独をまぎらわすかのごとく、仕事に打ち込み、いきずりの男と肌を重ねる。転職先の上司ポール(サミュエル・L・ジャクソン)とも深い仲になり、やがて妊娠していることに気づく。



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 【感想】
 「人の中に人がいる」。予告編でも流れているが、これほど人間が生まれることの尊さ、神秘をあらわすようなセリフはそうそうないだろう。そして、女性でなければ、そのことがはっきり理解できないだろうし、自分が親にならなければ分からないこともあるだろう。僕はこの映画は好きだけど、男性である以上、本当の意味は理解できないのかな、という思いはした。

 カレン、エリザベスの2人の女性を中心に、さまざまな、女性、そして母親がでてくるにもかかわらず、無駄なキャラというのが1人もいない。子供を手放したことによって、子供とは無縁の存在と思ったカレンが、毛嫌いしていた家政婦の子供と触れあううちに、徐々に心が解けていくさまは、こちらの心も温かくなる。もちろん、カレンを支える男性もでてくるのだが、それよりも、子供を思う母性本能のようなものが伝わってくる。

 エリザベスも親との関係がうまくいかなかったせいか、友人は一人もいない孤独な生活を送っていたのだが、自分が妊娠して、母親になることを意識したときに、はじめて、母の存在を客観的に考えられるようになったのだろう。さらに、子供がほしくてもできずに養子をもとうとする夫婦や盲目の少女、シングルマザーの家政婦といった多彩な女性陣がいることにより、母性というのをより深く考えさせられる。

 その一方で、カレンを支えるパコ(ジミー・スミッツ)を含めて、男たちが優しくても、リーダーシップに欠ける、主体性のないものばかりというのが、監督が南米の人なのに不思議だ。情熱的で陽気な男性というのは、ラテンの映画監督にとっても、興味がわかない素材なのだろうか。

 母親、そして子供というのは偉大だ。児童虐待などが多い世の中だからこそ、いろんな人にみてもらいたい作品である。★★★★(TOHOシネマズシャンテ)
posted by 映画好きパパ at 20:46 | Comment(0) | 2011年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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