2020年07月07日

エジソンズ・ゲーム

 エジソンといえば日本では天才でポジティブな印象がありますが、生き馬の目を抜くビジネスの世界ではあざといこともたくさんやっており、勉強になりました。

 作品情報 2019年アメリカ映画 監督:アルフォンソ・ゴメス=レホン 出演:ベネディクト・カンバーバッチ、マイケル・シャノン、ニコラス・ホルト 上映時間108分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2020年劇場鑑賞106本目




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 【ストーリー】
 19世紀後半、白熱電球を発明したエジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)は電気による照明を全米に広げようと計画していた。一方、発明家のウェスティングハウス(マイケル・シャノン)も照明の発明に力を入れ、エジソンに協力を申し込むが、エジソンは自分の発明が盗まれたと拒否する。

 エジソンは送電システムに直流、ウェスティングハウスは交流を提案した。エジソンは交流はパワーはあるがそれゆえに危険と主張。一方、ウェスティングハウスはエジソンと喧嘩別れした天才技術者のテスラ(ニコラス・ホルト)を採用。直流よりはるかに安いコストが達成でき、各地に交流が広がっていく。危機を感じたエジソンは、起死回生の手を打つが…

 【感想】
 インターネットとかスマートフォンの発明が、人類を変えたといわれるけど、個人的には19世紀後半から20世紀前半のさまざまな発明のほうが、人類にとって影響は大きかったと思います。何しろ電気がビジネスにならなかったらネットもできなかったわけですから。原題はThe Current Warとあるように、直流交流の戦争は、文字通り命をかけたものでした。

 映画はこの戦争にスポットをあてつつ、エジソンと暖かい家族を作りながらも夭折した妻のメアリー(タペンス・ミドルトン)、ウェスティングハウスのビジネスもしっかりサポートした妻のマーガレット(キャサリン・ウォーターストン)の関係もきっちりと描いています。変人のエジソンを社会と結び付けつつ、家族を愛情でつつんでいたメアリーの死はエジソンに大きな打撃を与えました。自ら発明した蓄音機でメアリーの生前の声を何度も繰り返し聞くエジソンの姿は、どんな天才でもやはり人間だとわからせてくれます。一方、上流階級のパーティで夫の送電システムを熱く語っていたマーガレットは当時の社会からすれば異端かもしれませんが、激しい争いで心折れそうになっていた夫をビジネス面でもサポートしていたというのは、今の時代だったら、トップクラスのビジネスパーソンになっていたかもしれません。

 もう一人、テスラも天才であるがゆえに、エジソンから認められなかった悔しさをばねに、ウェスティングハウスと協力していきます。エジソンの会社を飛び出して、出資してくれた投資会社からみぐるみはがされても、彼の技術に目を付けたウェスティングハウスはさすがです。この3人に、実話だそうですがアメリカではじめて電気椅子をつくるときのエピソードもからめ、固い話だけど興味深くみられました。

 この作品が不幸なのは、もともとの制作者だったハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ騒動に巻き込まれて、公開が大幅に遅れてしまったこと。ワインスタインは編集にも口を出し、ひどい混乱が起きたと伝えられており、現在のバージョンはディレクターズカット版ですが、この混乱がなければ、もうちょっと深みをつけた作品になれたかもしれません。
posted by 映画好きパパ at 07:35 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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