2020年07月11日

今宵、212号室にて

 フランス映画らしい大人の恋愛寓話。ユーモラスにみられる一夜の夢といったところでしょうか。

 作品情報 2019年フランス、ルクセンブルグ、ベルギー映画 監督:クリストフ・オノレ 出演:キアラ・マストロヤンニ、ヴァンサン・ラコスト、バンジャマン・ビオレ 上映時間87分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:チネチッタ川崎 2020年劇場鑑賞110本目



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 【ストーリー】
 大学教師のマリア(キアラ・マストロヤンニ)は若い教え子のエレクトロ(ハリソン・アレヴロ)と浮気していた証拠を夫のリシャール(バンジャマン・ビオレ)に見つかってしまう。浮気を責めるリシャールに、マリアは20年になる結婚生活のマンネリを防ぐためにも浮気はスパイスだといい、逆にリシャールも浮気をしているだろうと詰め寄る。

 けれどもリシャールは浮気などしたことないと言い張り、激しい夫婦喧嘩のすえマリアは家出をすることに。行き場もないため、自宅の向いにあるホテルの202号室に止まり、夫の様子を監視する。そこへノックの音が。現れたのは何とまだ新婚ほやほやだったころの20年前のリシャール(バンジャマン・ビオレ)。さらに、若いころのリシャールの元カノイレーヌ(カミーユ・コッタン)や、マリアの歴代の浮気相手がぞろぞろ現れ…

 【感想】
 全編に僕でも聞いたことあるようなシャンソンがBGMに流れる大人の映画。実際にはありえない、過去のたくましかったころの夫や愛した男たちがぞろぞろ現れるなんて、女性にとって最高の夢なのかそれとも悪夢なんでしょうか。若かった夫の元カノと、中年でさえなくなった夫を品評しつつ、自分のほうが勝ったとほくそ笑むところがいかにも大人の女という感じです。

 夜の生活もご無沙汰だったのが、若いころの夫とやりまくって、夫を愛していた気持ちを思い出すなんていうところも大人っぽい。マリアの夢なのか、それとも願望なのかわからないけど、思わずにやにやしてしまうのは、こちらも大人になった証拠かもしれません。

 一方で、男女の恋愛がすべてでないというのが現代風でしょうか。若いころリシャールとわかれたイレーネはそのあと男を作りませんでしたが、独自に生きています。現代のイレーネ役は大ベテランのキャロル・ブーケ。いい年の取り方をしていますね。

 結婚生活を長引かせたいからこそ浮気をするというマリアの理論は、不倫に厳しい日本だったら袋叩きにあうでしょう。タイトルの212号室というのも、フランスの民法で夫婦の貞節をうたった条文です。でもそれでも男女の自由恋愛を許容するところもフランスらしい恋愛観。ユーモアもたっぷりで、みていて心が温かくなる、こんなご時世だからこそ見てよかったと思えた作品でした。
posted by 映画好きパパ at 07:28 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。