2020年07月26日

ステップ

 山田孝之扮するシングルファザーが懸命に子育てをする姿を丹念に追いかけた秀作。親子の成長ぶりはみていてほほえましいけど、1年生ってあんなに大人びてないような気もしました。

 作品情報 2020年日本映画 監督:飯塚健 出演:山田孝之、國村隼、広末涼子 上映時間118分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマズ港北ニュータウン 2020年劇場鑑賞125本目



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 【ストーリー】
 妻の死で1歳半の娘・美紀と残された武田健一(山田孝之)。仕事もハードワークの営業からフレックスができる総務に異動させてもらい、美紀(中野翠咲)が2歳になり保育園に通わせた健一だが、仕事と育児の両立はなかなか大変。それでも義父母(國村隼、余貴美子)の協力や保育園のケロ先生(伊藤沙莉)の配慮もありなんとかしのぐ毎日だった。

 美紀(白鳥玉季)が小学生になったある日、学校で母の日にちなんで、母親の絵を描くようにという宿題がでる。しかし、美紀は赤ちゃんの頃に母と死別したため、一緒に暮らした記憶がなかった。困った健一はある方法を思いつく。

 【感想】
 シングルマザーも大変ですが、シングルファザーは数も少ないし、世間から男は働いてなんぼという目でみられるので、やはり大変です。会社で周囲に配慮されているのが重荷になるし、仕事に追われると保育園に迎えに行くのを遅れたりして子供に迷惑がかかる。保育園や小学校も母親でないとできないことがあるといってくるようなこともあります。男という重荷を外せばいいのでしょうけど、今までバリバリ仕事をしていた分、それができないのでしょう。

 一方、美紀も2歳のときから迷惑をかけてはいけないと子ども心に刻み付けます。良い子でいる分、ストレスもたまってくる。ケロ先生から、美紀がいかに我慢しているかをきいて健一がはじめてわかるというシーンがありますけど、健一がなまじまじめなだけにそのすれ違いはほろ苦い。

 遠い親戚より近くの他人というわけでないですが、義父母が近所にいて、妻が亡くなったのにいろいろ面倒みてくれます。また、元の上司でいろいろ気にかけてくれる部長(岩松了)、いきつけの喫茶店のウエイトレス(川栄李奈)ら、周囲に悪人がおらず、父娘を何かと気にかけてくれるのは、ある種のファンタジーといえるほど心優しい世界だけど、そこまでしても生活が大変というシングルファザーの苦労が余計にわかる仕掛けになっています。

 子役が成長に応じて3人(中野→白鳥→田中里念)が配されています。それぞれに印象的な出来事があり、シームレスにつながっています。特に小学校高学年役の田中は、健一に気になる女性(広末涼子)ができたことで、亡き母への思いと、父にも新しい生活をしてほしいという思いの板挟みになるのですが、この時期ならではの思いがうまく演じられてました。

 前述したように小1の時のエピソードは、ちょっと1年生でここまで考えるのかな、というところもありましたけど、それでも幼い娘と父の関係、成長するにつれて自然に生じる距離感といったものは、同じ娘をもつ父親としてあるあると思わされます。正直、映画で泣かせようとしているところにあざとさもありましたけど、全体的に抑制されたタッチなので、許容範囲なのかな。映画館ではすすり泣きも聞こえており、心に染み入る作品であることは間違いありません。なお、カメオ的に出てくる中川大志は自ら出演を志願して押し掛けたとか。現場の良い雰囲気が伝わってきそうです
posted by 映画好きパパ at 07:07 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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