作品情報 2020年日本映画 監督:田中亮 出演:長澤まさみ、小日向文世、東出昌大 上映時間124分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン 2020年劇場鑑賞134本目
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【ストーリー】
シンガポールの世界的大富豪レイモンド・フウ(北大路欣也)がなくなり、10兆円もの遺産が隠し子のミシェルに与えられるとの遺言が明らかになった。ところがミシェルの行方はだれにもわからず、世界中の詐欺師がミシェルになりすまして遺産を横取りしようと計画する。
ダー子(長澤まさみ)、リチャード(小日向文世)、ボクちゃん(東出昌大)は、孤児で、児童虐待を受けていた少女コックリ(関水渚)をミシェルに仕立ててフウ家に乗り込む。遺産を横取りされることに腹を立てているフウ家の3兄妹(ビビアン・スー、白濱亜嵐、古川雄大)、詐欺師を警戒する執事のトニー(柴田恭兵)が待ち構えていた。一方、ダー子たちの天敵である赤星(江口洋介)やジェシー(三浦春馬)らも、遺産を横取りしようとフウ家に向かっていた。
作品情報 2020年日本映画 監督:田中亮 出演:長澤まさみ、小日向文世、東出昌大 上映時間124分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン 2020年劇場鑑賞134本目
【感想】
テレビドラマの劇場版はスケールアップしようとして空回りしちゃうこともあるのだけど、本作は海外ロケがうまくはまって、こんなくさくさしたご時世を忘れさせてくれるエンタメ快作になりました。
テレビドラマや劇場版1作だと脚本の古沢良太の癖もあって、どうやって客をだますかに力を置いていたのだけど、これだけエピソードを重ねると大体これはダー子たちの仕掛けだろうというのがみえて、驚きが少なくなってきます。その分、本作は本物の高貴とは冨や名誉ではなく人の幸せを願い働くことであるというおとぎ話的な教訓が骨子となっており、貧しくどん底にいたコックリが、プリンセスのように変身していく様子と重ねてみられるようになっています。
嘘だらけの詐欺師たちがかえって真実を見つけさせてくれるというのは、おとぎ話のよう、シンガポールやマレーシアのランカウイ島ロケが効果的で、南の島の海や太陽のの美しさが物語を明るく照らしてくれます。フウ家のセキュリティががばがばだとか、そんなに簡単に化けられないだろうとか、リアルにかけるところがあっても、気にならないようになっています。
劇場版らしく江口、三浦、広末や竹内結子、生瀬勝久といった過去のエピソードに絡んだ曲者たちがでてくるのも、にぎやかでうれしい。主役3人のコンビネーションは相変わらずぴったり。北大路、柴田といったベテランの演技がうまくひきしめてくれました。何より関水のフレッシュさが、虐待を受けて暗くどん底の死んだ目から、プリンセスのような待遇になってから華が開く美しさへと昇華するようすがとても心地よい。シリーズはまだ続くでしょうが、逆にここまでウェルメイドによくできた作品ができてしまうと、次回作へのハードルがずいぶん高くなりそうです。
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