【ストーリー】
難度Sの世界を救うことになった新米女神のリスタルテ(声・豊崎愛生)はチートな能力を持つ竜宮院聖哉(梅原裕一郎)を勇者として召喚する。ところが、聖哉は傲慢なうえ超慎重な性格で、モンスターと戦ってレベルをあげるのはリスクが高いとして拒否し、ひたすら神界で筋トレしてレベルアップする日々。
リスタルテとともにようやく冒険にでたら最弱モンスターのスライムにも必殺技を放つほど。それでも魔王討伐の旅が始まったのだが…
【感想】
筋トレでレベルが上がる異世界だったら、剣や魔法よりもスポーツジムのほうが重要になるのでは、という突っ込みはさておきます。慎重ぶりは最初のほうは笑えたけど、だんだん、何が慎重なのか面倒くさくなってきます。神界でさまざまな神からトレーニングを受けるのも、それができるんだったら他の勇者にもやればいいのにと思えてなりません。
とはいえ、リスタルテとの関係はなかなか考えられており、伏線のはりかたとともになかなか見事なものでした。それに収斂していくと考えると、異世界ものでも屈指のアイデアといえましょう。ラストもなかなか見事な感じで、魔王退治にいたる直前の、この世界の姫であるロザリー(花守ゆみり)のエピソードをふくめ、メインの部分は脱帽です。
ただ、そこに至るまでのエピソード、特に魔王幹部との対決部分の印象が薄い。主人公がチートなのはしょうがないけれど、対決よりもトレーニングのほうに目が行っちゃうのですよね。また、聖哉とリスタルテ以外の登場人物のキャラも弱い。ロザリーとかもうちょっと深堀りできればよかったのにもったいなかった。その分、リスタルテに魅力が集中しているとも言えますが。
最初の戦い部分やトレーニングの部分でギャグをいれており、特にいろんな神々とのトレーニングは笑わせようとしています。聖哉をトレーニングする神々が人間らしいというのは、ギリシア神話ぽいのかもしれないけど、ちょっとギャグがお手軽すぎるところもあったかな。やはりこの素晴らしい世界に祝福をみたいにギャグをいれるのだったら振り切れていれば面白かったかも。★★★
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