2020年08月23日

ファヒム パリが見た奇跡

 フランスで不法難民の子が天才的なチェスプレイヤーだったという実話の映画化。良かったねというふうになるけど、才能があるから救われるとうのにちょっともやもや。

 作品情報 2019年フランス映画 監督:ピエール=フランソワ・マルタン=ラヴァル 出演:イザベル・ナンティ、ジェラール・ドパルデュー、アサド・アーメッド 上映時間107分 評価★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ座間 2020年劇場鑑賞153本目 



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村


 【ストーリー】
 バングラデシュの少年ファヒム(アサド・アーメッド)は父のヌーラ(ミザヌル・ラハマン)が反政府運動を支援したため、政府に狙われ、父子でフランスに脱出した。ファヒムはチェスが得意で、まだ幼いファヒムに反政府運動の話はせず、チェスのグランドマスターに会いに行くとごまかしていた。

 ファヒムはパリのチェス教室の講師シルヴァン(ジェラール・ドパルデュー)に習おうとする。最初は不法移民の子供を教えるのを渋っていたシルヴァンだが、事務の女性のマチルド(イザベル・ナンティ)の後押しもあり、弟子入りを認められる。そこで才能を開花させるファヒム。だが、ヌーラは仕事も見つからず難民認定も拒否され、国外追放を命じられる。

 【感想】
 不法移民の問題に揺れるヨーロッパ。ヌーラ父子はバングラディシュでは危険があり、妻を置いてひとまずフランスに逃げ出します。でも、そこも安住の土地ではありませんでした。フランス側からすれば政治難民と経済難民の区別はつきにくいし、ヌーラの亡命を認めて、家族が呼び寄せられると似たような難民が増える恐れがあります。

 また、親子の関係も微妙になります。バングラディシュでは仲良しの父子でしたが、フランスにきてファヒムは言葉も覚えて、シルヴァンの教室でフランス人の友達もたくさんできます。しかし、ヌーラは年のせいもあるのでしょうけど、フランス語は全然覚えられず、その結果仕事もみつかりません。ファヒムは父がフランスに溶け込もうとしないことが、だんだん腹立たしくなってきます。

 僕自身が外国語を覚えるのが苦手なのでヌーラに同情する部分はありますが、フランスに亡命するということは、言葉や文化をフランスに合わせなければならないのです。移民の多いヨーロッパですから、宗教を改宗する必要はないとはいえ新たなものに挑戦するのは難しい。移民担当の通訳に騙されるヌーラをみていると、持たない人が生きるって本当にハードモードだと思います。

 ただ、救いだったのがシルヴァンのチェス教室の関係者がみないい人ばかりのこと。ファヒムがプライドの高さからつんつんしても、移民になれているせいか皆、変わらず接してくれます。特に子供たちが早くファヒムがフランスに慣れるよう親身になる様子はみていてほほえましい。

 ファヒムはチェスが強かったため、こうして映画になるほどでしたが、何も才能のない大勢の難民も実際にはいるわけです。才能で移民を線引きするというのはどこの国でもやっていることですが、映画ではフランスが人権の国なのか、それとも人権をうたっているだけなのかという命題もあるのに、ちょっとそのへんが不満。ラストはどこまで実際にあったことなのかわからないけど、余計そう感じてしまいました。
posted by 映画好きパパ at 07:39 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。