2020年09月11日

ファナティック ハリウッドの狂愛者

 ジョン・トラヴォルタがアクション俳優のストーカーになるという身も蓋もない話。精神障害者としてのやりすぎともいえる演技はポリコレ時代に古めかしく感じられ、ゴールデンラズベリー賞最低主演男優賞受賞というのも納得しちゃいます。

 作品情報 2020年アメリカ映画 監督:フレッド・ダースト 出演:ジョン・トラヴォルタ、デヴォン・サワ、アナ・ゴーリャ 上映時間88分 評価★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマみなとみらい 2020年劇場鑑賞171本



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 【ストーリー】

 ロスの貧しい大道芸人ムース(ジョン・トラヴォルタ)は、アクション俳優ハンター・ダンバー(デヴォン・サワ)の熱狂的なファン。だが、本屋で開かれたサイン会で彼とトラブルになってしまう。

 友人でゴシップカメラマンのリア(アナ・ゴーリャ)からハリウッドスターの豪邸マップアプリを手に入れたムースは、サインをもらおうとするためにダンバーの家をアポなし訪問。だが、ストーカー扱いされて「自分はストーカーでない」と逆切れしてしまう。そして…

 【感想】
 1970年代の大スター、ジョン・トラヴォルタは低迷と復活の繰り返し。近年は低迷のほうに振り子がふれ、日本でも映画祭での上映のみなどだったのは知っていましたが、本作をみてある意味、セルフパロディのようなみじめする役柄にびっくりしました。

 ムースは根は善良ですが、精神的に問題があると描かれており、常識が通用しません。彼の善良さがあるからリアとは友情関係を結びます。しかし、大道芸仲間からは馬鹿にされますし、何よりもあこがれのもとだったダンバーからは、徹底的に嫌われます。ダンバーから手荒くされて、泣きながら自宅に大量にあった彼のグッズを燃やすシーンは痛々しい。

 ダンバーからすればムースの存在っていうのは迷惑でしかない。そもそも、ムースの行動は不愉快どころか違法行為にみちているのに、それが悪いとは思っていないんですから。善人だけど善悪のねじがぶっとんで、見ていてざらっとするような嫌な感じが続きます。また、見た目も不潔感にあふれて、ちょっと近づきたくない。

 それでも、善人で弱者設定だけに、もやるんですよね。ムースの主観的にはむしろ自分は被害者なわけで、そこが悲しみを深めます。セキュリティがこんなに甘いわけがないとかいろいろ突っ込みどころがあるけれど、トラヴォルタに映画マニアのストーカーをやらせるというアイデアが実現しているだけでも、酒の肴になるかも。
posted by 映画好きパパ at 06:55 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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