2020年09月17日

キスカム!〜COME ON,KISS ME AGAIN

 令和の時代にこんな企画が通るとはある意味びっくりかも。仕事も男女観も昭和のままとまっているようにみえました。今年のワースト候補。ネタバレ全開で感想を書きます。

 作品情報 2019年日本映画 監督:松本花奈 出演:葉山奨之、堀田茜、八木アリサ 上映時間91分 評価★★(五段階) 観賞場所:ブルク13 2020年劇場鑑賞177本



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 【ストーリー】
 化粧品会社に勤める橋口海(葉山奨之)は、恋人の月村サヤ(堀田茜)に振られてショックを受け、仕事でいい加減なプレゼンをしたためCEOの前園夏子(森口瑤子)の逆鱗に触れ、子会社に飛ばされてしまう。バーでやけ酒を飲んでいたところ、世つぶれた風見カオリ(八木アリサ)に絡まれて、そのままバーで寝てしまう。

 次の日、あわてて子会社に出社した海はカオリと再会して驚く。さらに、その会社とは、恋愛コンサルをする奇妙な会社だった。社長の口岡(塚本高史)はキスによってわかれかけた恋人のよりを戻す業務をしていた。最初は驚い海だが、口岡の指導の下恋愛コンサル業務を始めていく。

 【感想】
 恋愛コンサルってどんなものかと思いきや、これがひどい。女性の依頼主が彼氏の浮気を心配していて復縁を依頼する。すると口岡は浮気相手の女性にキスをして、口岡に夢中にさせて浮気をやめさせる。いや、これって昭和のころから手垢にまみれた別れさせ屋じゃないですか。しかも、わざとぶつかって、そこから口説いて、キスに持ち込むっていうのってギャグですよね。でも演出がギャグともまじめともとれずに、ひたすらすっ飛ばすから、見ているこちらは困惑します。

 海もキスをして復縁させる技術を学ぶのだけど、好きでもない相手とキスをするなんて、今のご時世ではセクハラじゃないの?特に、クライマックスは化粧品会社のイベントで、大勢の人にキスをしてもらうというのだけど、いきなりスタッフにキスをさせる。それも恋人同士ならともかく、その日初めて会った2人なんだから、これはパワハラもあるでしょう。お話だから2人は平然とキスするけれど、これだけパワハラセクハラが問題となっているご時世に、このストーリーには仰天しました。

 そして、極めつけはCEOにキスさせるのだけど、これって、完全に上司へ媚をうるやらせイベントじゃないですか。海たち部下はともかく、化粧品会社の新製品キャンペンにCEOのキスでしめるっていうのは、仕事をなめすぎ。また、キスイベントも男女のみでした。同性同士が1組ぐらいあってもよかったのでは。

 セトウツミのドラマ版で注目した葉山は、ちょっとへたれた主人公というお手の物の役。また、依頼人の一人だった奈緒は、6人連名クレジットという扱いにもかかわらずきっちり演技をしています。堀田や八木などキレイどころもそろっています。それだけに脚本、演出が首をひねるところが多い。べたかもしれないけど、カオリと海をいい関係にすればいいのに、それが皆無で、彼女の役割が意味がわからないのですよね。ロマコメとうたいつつ、海が恋愛よりも変な仕事に巻き込まれてしまうので、いくら依頼人が復縁しても、今一つなんですよね。

 キスシーンの連続といえば、ニューシネマパラダイスの感動シーンがすぐ思いつくのだけど、本作の連続キスシーンの演出はなんかごつごつしてしっくりきません。監督は若い女性なだけになんかもったいない作品でした。
posted by 映画好きパパ at 06:51 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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