2020年09月22日

マロナの幻想的な物語り(吹き替え版)

 のんが吹き替えを担当した、犬を主人公にしたヨーロッパのアニメということで見に来ましたが、ものすごいアートぽいデザインにびっくりしました。犬が好きな人だったら胸がしめつけられるかも。

 作品情報 2019年フランス、ルーマニア、ベルギー映画 監督:アンカ・ダミアン 声の出演:のん、小野友樹、夜道雪 上映時間92分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:ブルク13 2020年劇場鑑賞183本



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 【ストーリー】
 メスの雑種の子犬(声・のん)は母犬のもとですくすくと育っていた。しかし、人間の手によって捨てられてしまう。たまたま若い曲芸師のマノーレ(小野友樹)に拾われアナと名付けられた彼女は曲芸を手伝い、優しいマノーレと幸せな日々を送っていた。

 しかし、思いがけないことからマノーレと別れることに。やがて、彼女は幼い少女ソランジュ(原涼子)に拾われ、マロナと名付けられ…

 【感想】
 劇団イヌカレーの世界を想起してしまったアーティスティックで抽象的な絵の世界。登場人物も犬も、それどころか街並みさえ独特のアートになっています。もうちょっと具象的で子どもも楽しめるものかと思っていたので、ちょっと意外でした。
  
 マロナの目線で幼いころから現在までが回想されます。イヌは人間に自分たちの言葉を理解させるより、自分たちが人間の言葉を理解させなければいけないという母犬の教えもあり、マロナは人間の言葉がわかります。でも、自分の名前も飼い主が違ったら変わってしまうペットならではの哀愁がなんともいえません。

 犬にとって飼い主の笑顔が何よりも大切というのも何ともいえない切なさがあります。飼い主の幸せを願って、一緒に遊んでくれればうれしいのに、そんな簡単なこともままならないことばかり。イヌと人間の溝の深さは実際にもあるのでしょうね。そこらへん、アーティスティックな絵柄だからまだ耐えられるけど、なまじリアルだったら心にダメージを与えられるかも。

 マロナのモノローグも多いので、のんの独特の声がうまくはまっています。「この世界の片隅に」もそうでしたが、彼女の吹き替えの現実とも夢とも違う感触がまたこの作品にはあっているのですよね。イヌ好きだったらイヌの気持ちに入れ込んでしまいそうな気になりました。

posted by 映画好きパパ at 19:41 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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