2020年09月27日

Daughters

 都会のおしゃれなOLがシングルマザーになるまでを等身大に描いています。三吉彩花と阿部純子が美しく撮れていて、それだけで俺得なんですが、ああいうキラキラした生活はアフターコロナの時代にはできないと思うと、ちょっと切なくなります。

 作品情報 2020年日本映画 監督:津田肇 出演:三吉彩花、阿部純子、大塚寧々 上映時間105分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン 2020年劇場鑑賞188本 



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 【ストーリー】
 中目黒でルームシェアをしている堤小春(三吉彩花)と清川彩乃(阿部純子)。2人ともアパレル関係でばりばり働きながら、クラブや合コンと都会の独身生活を満喫していた。

 ところが、綾乃の妊娠が発覚する。相手は小春にも秘密で、妊娠を伝えずにシングルマザーとして産むというのだ。最初はよく考えるようにとめる小春だが、2人で産婦人科医の永井(大塚寧々)のもとに通ううちに、子供を産むことにむきあうことになり…

 【感想】
 ストーリーはわりと良い話で深みはさほど感じないけれど、逆に気負いを感じずに、等身大の女性心理をみているいう印象です。シングルマザーだと生活は大変だろうとか、シングルマザーの過半が貧困になるとか現実は大変なわけですが、小春との友情や綾乃の父(鶴見辰吾)、祖母(大方斐紗子)ら周囲の支えもあれば何とかなると思わされます。

 とくに祖母の存在は大きく、驚く父を尻目にまっさきにおめでとうと声をかけてあげるやさしさが、演じる大方の存在感と合わせて心地よい。否定から入るのでなく,肯定から入ってあげられる人間って本当に立派だと思います。もちろん、復帰後の職場がどうなるとか現実の悩みもちらりとでてきます。

 そもそも、シングルマザーの決断ってそんなに簡単にできるのかという突っ込みもありますけど。ちなみに永井医師が東京では4人に1人が未婚の母というセリフがあったけど、シングルマザーのうち4人に1人が未婚の母であり、現時点でもシングルマザーはまだまだ少数派なんですが、映画の世界ですしね。

 そして、初監督となる津田監督は、これまでファッションイベントの演出経験もあるせいか、三吉、阿部を本当に魅力的にとっています。家やプールでの下着姿や、仕事痛のバリキャリ風まで、こうとれば美しく撮れるというポイントをよくわかっていると思いました。

 三吉と阿部というチョイスも絶妙で、邦画ファンなら抑えているけれど、ゴールデンの主役を張れるほどの知名度はない。こんな2人がW主役で組み合わされたときに、映画がどうみえるのかも考えているな、と思いました。少しの出番ですが、黒谷友香の使い方もうまい。女優をうまく扱える監督で、次はだれと組むのか楽しみです。
posted by 映画好きパパ at 07:48 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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