2020年10月07日

甘いお酒でうがい

 大九明子監督がアラフォー女性の等身大の姿を日記形式で再現。特に大きなできごとはないけれど、松雪泰子と黒木華の魅力をたっぷり堪能できました。

 作品情報 2019年日本映画 監督:大九明子 出演:松雪泰子、黒木華、清水尋也 上映時間107分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2020年劇場鑑賞201本



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 【ストーリー】
 40代になっても友人は少なく恋人もいないOL川島佳子(松雪泰子)。小さな出版社で働き、仲良しの後輩若林(黒木華)と飲みにいくなど、それなりに生活を楽しんでいるが、ときおりふと、味気なく思えることも。

 ある日、若林から後輩の岡本(清水尋也)を紹介される。2周りも下なのに、なぜかときめきを覚えた佳子だったが…

 【感想】
 日記形式で、数分程度のエピソードがたくさん並んでいます。思わず微笑んでしまう話題や、あるあると思わせるエピソードが満載。脚本はシソンヌのじろうで、芸人らしくよくみているなという感じです。このへんは「架空OL日記」と似ているかも。

 大したできごとがおきないのに、画面から目が離せないというのは大九監督の手腕です。佳子と若林が2人でカラオケにいって森高千里の「私がオバさんになっても」を歌うだけのシーンが、セリフがなくてただ歌うだけなのに仕草や表情から佳子の心情がよくわかる名シーンにしたてられています。

 また、佳子の心根が優しいのもいい。古舘寛治演じるおっさんが町で大声をだして文句をいっていると、周囲の人がさけているなか、そって寄り添ってくる。僕自身、まちでこんなおっさんをみかけたら見て見ぬふりをするでしょうから、佳子のような心遣いはほろっとします。

 もう一つ、心をうたれたのが、日記が2020年の現在までつづいていること。つまり、コロナのなかった世界線の物語なのです。こんなゆったりした、心の優しい世界がつい1年前まであったのかと思うと、これまたなんともいえない気持ちに。ちょっとの間、夢をみさせてくれました。
posted by 映画好きパパ at 07:49 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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