作品情報 2019年アメリカ映画アニメ 監督:コンラッド・ヴァーノン、グレッグ・ティアナン 声の出演:杏、生瀬勝久、二階堂ふみ 上映時間87分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ茅ヶ崎 2020年劇場鑑賞202本
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【ストーリー】
モンスター一族のアダムズファミリー。モーティマー(声・杏)とゴメズ(生瀬勝久)の結婚式の日、モンスターを恐れる人間たちから襲撃を受け逃げ出した2人は、人里離れた山奥の元精神病院の建物に隠れ住む。悪役です。
13年後、ウェンズデー(二階堂ふみ)とパグズリー(堀江瞬)という2人の子どもに恵まれた一家は、下界の町と切り離された生活を送っていた。パグズリーが一族の伝統儀式の練習をさぼり、ゴメズはおかんむり。モーティマーは、ウェンズデーが下界の町に行きたがっているのを不安に思っていた。ある日、ウェンズデーは町でパーカー(伊瀬茉莉也)という少女と友達になる。しかし、パーカーの母で、テレビの人気司会者のマーゴ(LiLiCo)は、アダムスファミリーを苦々しく思い…
【感想】
30年近い前の映画はうっすらとしか覚えていませんが、本作は多様性がテーマ。モンスターだから排除しようというマーゴは白人の金持ちでテレビの司会者という、わかりやすい今のアメリカの悪役です。マーゴは美しい住宅地を売り出そうとしていて、そこでは周囲にあわせる調和が第一。
これに対して、アダムズたちは自由気ままに気色悪い生活を送っています。伝統儀式で剣の稽古をしなければならないパグズリーは手製の爆弾で家のあちこちを吹き飛ばしまくっています。遊びに来た叔父のフェスター(秋山竜次)が必ず被害にあうというお約束のギャグがつづきます。フランケンシュタインそっくりの執事や、手だけのハンドなど不気味な登場人物に、屋敷も不気味。まじめにやったら死ぬだろうというブラックユーモアもたっぷりです。
けれども、一見、完璧にみえる町では、パーカーがいじめ被害にあっていました。ウェンズデーがいじめっ子たちをぎゃふんといわすのはスカッとします。そして、アダムス一家排除も含めて、多様性とは何かを伝えてくれます。アダムス一族の伝統行事もそうで、伝統につたえるのでなく、自由な行動をする子どもたちがみんなを引っ張ってくれます。全体的に不気味な行動をしているわりに、アダムス一家が正義のヒーローみたいな行動をするので安心して見てられます。
逆にいうと生ぬるいともいえるのですが、それでもおなじみの音楽を含めて、安心してみてられるというのはいいですね。早くも第二弾の作成が決まっているそうで、一家がまたどんな活躍をみせてくれるのか楽しみです。
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