2020年10月21日

マティアス&マキシム

 カナダの俊英グザヴィエ・ドラン監督の新作。彼の作品は世評が高いのだけど、僕はフランス映画っぽい作風はちょっと苦手なんですよね。本作も余計な枝葉や抑制のとれた演出がいかにもフランス映画っぽかった。

 作品情報 2019年カナダ、フランス映画 監督:グザヴィエ・ドラン 出演:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、ピア=リュック・フランク、アンヌ・ドルヴァル 上映時間120分 評価★★★(五段階) 観賞場所:ブルク13 2020年劇場鑑賞215本 



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 【ストーリー】
 30歳で幼馴染の親友のマティアス(ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス)とマキシム(グザヴィエ・ドラン)は友人たちの飲み会の罰ゲームとして、仲間の一人リヴェット(ピア=リュック・フランク)の妹リサ(カトリーヌ・ブリュネ)が撮る自主映画に出演させられる。

 そこではマティアスとマキシムの男性同士のキスシーンがあった。その日以来、2人は異性愛者と思っていた自分が、相手に惹かれていることに気づく…

 【感想】
 ブロークバック・マウンテンや窮鼠はチーズの夢を見るといった、男性間の濃厚な恋愛劇だと思ったら、2人の仲はなかなかすすまないし、マキシムが老母のマノン(アンヌ・ドルヴァル)の介護に苦労するなど、日常的なシーンがいろいろ入ってきます。そのため全般的に焦点がぼやけてしまった印象を受けます。

 一方で、男同士ということもあるけれど、それまで幼馴染で好きだけど恋愛と違うと思っていたのに、好きだったことにきづいてしまい、結果としてそれが男だったという不思議な雰囲気もあります。特に自分のマティアスの戸惑いぶりは何ともかんとも。実際、こういうことはあるのでしょうか。

 それと30歳なのにまだ若いつもりでいるグループの面々というのもちょっと痛いかも。マティアスはエリート弁護士事務所につとめ、マキシムは食い詰めてオーストラリアでバーテンダー志望という社会的な格差はあるのに、酔っぱらうと若いころと一緒というのは、終わらない青春にしがみついているような哀しさもちらりと感じました。

 俳優としてもちょくちょく出演しているドランが、マキシムを演じていますが、顔にあざがある設定にして、なかなか大変そうな人生を歩む青年を好演しています。2人の愛し合うシーンとか、だれがOKだしたのか、撮影風景もちょっと気になるかも。
posted by 映画好きパパ at 07:00 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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