2020年10月26日

みをつくし料理帖

 江戸時代、過酷な人生にたちむかう女性料理人の半生を描いた高田郁のベストセラー
を映画化。主役2人の雰囲気はよかったけど、エピソードを詰め込みすぎてちょっと消化不良。

 作品情報 2020年日本映画 監督:角川春樹 出演:松本穂香、奈緒、中村獅童 上映時間131分 評価★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2020年劇場鑑賞220本



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 【ストーリー】
 江戸に出てきた大阪出身の女料理人・澪(松本穂香)は幼いころ、有名な占い師(反町隆史)から、苦労の多い人生だが努力していれば最後に青空が広がる「雲外蒼天」の相がでているといわれる。だが、大水害で両親がなくなり、たった一人の親友だった野江とも生き別れになった。

 大阪の有名料理屋天満一兆庵に勤めるが、火事で店はつぶれ、病気の一兆案の女将、芳(若村麻由美)を看病しながら江戸のつる屋という小さな店で働くことになる。店主の種市(石坂浩二)は澪の腕を買うが、関西風の味付けは江戸で人気がでない。しかし、つる屋の常連の侍、小松原(窪塚洋介)の言葉に発奮した澪は新しい味を生み出す。そんなある日、吉原で幻の花魁と呼ばれる朝日太夫(奈緒)のもとから使いの又次(中村獅童)が現れ、朝日太夫に料理を届けるよう依頼される。実は朝日太夫は野江だったのだ…

 【感想】
 テレビ朝日版は北川景子ー貫地谷しほり、NHK版は黒木華ー成海璃子が澪と野江を演じていましたが、本作の松本ー奈緒が一番、幼馴染の絆がしっかりとしたような雰囲気がでています。二人の再会シーンは心をうつものでした。

 ただ、2時間ドラマを2回やったテレ朝版、連ドラだったNHK版に比べると明らかに尺が足りない。しかも、角川春樹の引退作ということで、薬師丸ひろ子らゆかりの人たちを出演させるために無理やりオリジナルの役を作ったため、ただでさえ足りない尺が余計、短くなりました。

 本来、料理への熱情とライバル登龍庵との勝負、澪と野江の友情、小松原と名医・永田源斉(小関裕太)の間で揺れる澪の恋慕の情の3つの柱があるのですけど、それがどれも中途半端になっています。特に小松原と源斉については大幅に省略されており、澪を含めて心理状態がぺらぺらになっています。いっそのこと源斉を登場させなかったほうがまだすっきりしたのでは。
  
 そんななか本作の最大の特徴は、料理が本当に美味しそうにみえること。でも、澪の料理シーンがやはり中途半端なんですよね。出汁を考案する場面はよくできていたけれど、全体的にもっと料理への熱情みたいなのが欲しかった気がします。せめて前後作にわけるとかすればよかったのに。
posted by 映画好きパパ at 06:19 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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