2020年10月27日

マーティン・エデン

 20世紀初頭のアメリカの作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を舞台をイタリアに置き換えて映画化。途中から省略と抽象的な議論が多くなり、興味がそがれてしまいました。

 作品情報 2019年イタリア、フランス、ドイツ映画 監督:ピエトロ・マルチェッロ 出演:ルカ・マリネッリ、ジェシカ・クレッシー、カルロ・チェッキ 上映時間129分 評価★★(五段階) 観賞場所:シネマ・ジャック&ベティ 2020年劇場鑑賞221本



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 【ストーリー】
 貧しく、学校にもいっていないイタリア・ナポリの船乗りマーティン・エデン(ルカ・マリネッリ)は暴漢に襲われていた金持ちの若者アルトゥーロ(ジュスティニャーノ・アルピ)を助けたところから、彼の家に招かれる。そこでアルトゥーロの姉のエレナ(ジェシカ・クレッシー)と電撃的に恋に落ちる。

 しかし、身分の差もあり周囲からは反対される。そのうえ、エデンは作家志望で、売れない小説ばかり書いていることからエレナも将来のことに不安になる。一方、エレナの家で年老いた詩人のラス・ブリッセンデン(カルロ・チェッキ)と出会ったエデンは、社会主義活動に取り組むようになり…

 【感想】
 舞台をイタリアにうつしたのはいいのだけど、時代をあえて明言していませんが、ファッションや自動車から1960年代ぐらいにしています。でも、社会主義の思想などはロンドンの原作から来ているのでしょうか、正直、何がどうなっているのかわからない抽象的なものでした。まだ、社会主義に詳しければ理解できたのかもしれませんが。

 そのため、身分違いの恋というのはわかるにしろ、そこに社会主義的発想が加わったものですから、頭が混乱してしまいました。芸術論も妙に小難しい。そもそも労組とか社会主義とか戦争とかの話がぽんぽんでてくるので、現実にこの世界に起きたことでなくて、どこか別世界のイタリアの話なんでしょうけど、そこも頭がこんがらがる要因でした。

 さらに、作家の成功した後の孤独というのも描きたかったのでしょうけど、描写が思い切り省略されており、あれ、この人ってだれだっけと、イタリア人の濃い顔にこれまたこんがらがってしまったのでした。

 ただ、主役のルカ・マリネッリのイケメンぶりと存在感はすごく、ベネチアの主演男優賞受賞もわかる迫力もありました。分かりやすい話でなく、抽象的な思考を盛り込んだということで、シネフィルの評価は高いのかもしれないけど、僕自身は彼の印象ぐらいしか残らんかったなあ。
posted by 映画好きパパ at 07:00 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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